2017年1月17日 (火)

【テーマ】新春を祝う晴れやかなワイン

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スパークリングワインの話

近年、イタリアを含むスパークリングワインはBrut辛口タイプの需要が高く、ドサージュ(残糖)なしのものが男性を中心に人気がでている。
やはり、熟成の長いスパークリングを飲むと熟成からの香りや味わいによって、心が和み、豊かな気持ちにしてくれます。
一方フレッシュな味わいのスパークリングは、気兼ねなく普段に飲める、ちょっと一杯感覚がまたいいです。近年、このタイプのスパークリングが世界で人気を集めています。

イタリアでは、このスパークリングワインをガス圧等の違いでカテゴリ分けしています。ヴィーノ・スプマンテ、ヴィーノ・フリッツァンテ
ガス圧とは
EUの規定ではガス圧の単位は、天気予報でお馴染みの単位バール(Bar)である。
※現在は、バールではなくパスカルですが。(平成4年より、気圧を表すミリバールからヘクトパスカルへ同じ値のため移行した
1バールは、0.986923気圧なので、ほぼ1気圧である。1気圧とは、地球の地表面(標高約0m)で1平方センチメートル(親指の爪)に1kgの物体を乗せた圧力。

「ヴィーノ・スプマンテ」を細かく定義をすると5つに分類される。以下のガス圧は最低ガス圧でいづれの生産者もそれ以上です。
・ヴィーノ・スプマンテ(Vino Spumante(V.S)):ガス圧3バール Alc8.5%以上
・ヴィーノ・スプマンテ ディ クワリタ(Vino Spumante di Qualita(V.S.Q)):ガス圧3バール Alc9.0%以上
・ヴィーノ・スプマンテ ディ クワリタ ア デノミナツィオーネ ディ オリジネ プロテッタ
 (Vino Spumante di Qualita a Denominazion di Origine Protetta(V.S.Q.DOP)):ガス圧3.5バール Alc9.5%以上

さらに、これら3つのタイプに指定の13のアロマティック品種を用いた場合に
・ヴィーノ・スプマンテ ディ クワリタ デル ティーポ アロマティコ(Vino Spumante di Qualita del Tipo Aromatico(V.S.Q.TA))
・ヴィーノ・スプマンテ ディ クワリタ デル ティーポ アロマティコ ア デノミナツィオーネ ディ オリジネ プロテッタ(Vino Spumante di Qualita del Tipo Aromatico a Denominazion di Origine Protetta(V.S.Q.TA DOP))

「ヴィーノ・フリッツァンテ」
・ヴィーノ・フリッツァンテ(Vino Frizzante):ガス圧1~2.5バール Alc7.0%以上


スパークリングワインの製法は、5つの方式がある。
1.メトドクラシコ方式 =フランチャコルタ方式:フランチャコルタを代表とする瓶内二次発酵製法
2.シャルマ方式:アスティやプロセッコを代表とする密閉タンク内二次発酵(アウトクラーベ(圧力式ステンレスタンク)で行う製法でシャルマさんが考案。
3.トランスファー方式:2つの方式の中間の方式として、瓶内二次発酵までした後、動瓶→オリ抜きの工程時に瓶ごと冷却し、密閉加圧されたタンク内に集め、タンクでまとめてオリ抜きし、門出のリキュールを添加、そのまま加圧状態で再び瓶詰めする製法。(一部のゼクトで採用)
4.メトード アンセストラルまたは、メトード リューラル方式:アルコール発酵中のワインを冷却するなどして発酵を減速され、糖分を残して瓶詰めする。そのため、瓶内でアルコール発酵が再び始まり、瓶内で完全にアルコール発酵を終了させる製法。二次発酵ではない。
5.炭酸ガス注入方式:普通に造ったワインを冷却、加圧し、炭酸ガスを直接注入して発泡性を持たせる製法

①プロセッコ
産地は、イタリア北東部のドロミテ山系とアドリア海の間に位置する地域のブドウ畑に限られています。州は、ヴェネト州とフリウリヴェネツィアジュリア州

統計情報
2015年度 プロセッコDOCの製造に関して
ブドウ畑:20,250ha
売上高:17億ユーロ
生産本数:3億5千5百万本
イタリア国内へ30%、輸出70%(ヨーロッパ諸国74%、アメリカ20%、アジアおよびその他6%)
2016年から向こう3年に渡ってその栽培エリアを現在の2万haから2万3千haへ拡大し、生産本数を1億4400万本増やす予定。

DOCGは3つ。
・コネリアーノ(Conegliano  Prosecco)
・コネリアーノ ヴァルドッビアデネ(Conegliano Valdobbiadene Prosecco)
・コッリ アソラーニ(Colli Asolani Prosecco) または アゾロ(Asolo Prosecco)

DOCでプロセッコ ディ XXXXが名乗れるのは、2つ
・トレヴィーゾ =>今回の1番目のワイン
・トリエステ(フリウリ)

2009年にDOCG昇格とDOC Proseccoの誕生に伴って、プロセッコ(Prosecco)というのは、品種種名からワインの呼称名となり、
ぶどう品種はグレーラ(Glera)種に変えることになった

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②フランチャコルタ
イゼオ湖の南2~ 400の丘陵地でブドウ栽培がされ、瓶内二次発酵によって造られるスプマンテ。
Iseo村を境に左側(ミラノに近い側)産地としては、アドロ、エルブスコがあり土壌は、氷堆積土壌。
右側は、モンティチェッリ ブルザーティ(一番標高が高い)、オーメ、グッサーゴがあり土壌は、石灰粘土土壌。
※エルブスコの南の国道4号線隔てたオルファノ山の南斜面は、石灰粘土土壌がある。=>3番目のワイン

「フランチャコルタ」というと3つの意味がある。
1.地域名
2.製法名
3.ワイン名

品種:シヤルドネ種、ピノ・ネーロ種、ピノ・ビアンコ種

③ランブルスコ
ブドウの品種のランブルスコは、亜種が多く、エミリア平野で生育する。すべてがヴィーノ・フリッツァンテである。
1970年代にブームとなるが、それ以前は、職人的な製法で手造るされていて、収穫後、その翌春にボトリングされ、瓶内で再発酵させていた。1970年代以降は、アウトクラーヴェと呼ばれる圧力式タンクが導入され、温度管理のされたタンク内二次発酵で造られるようになると、品質管理がしやすくなった。(シャルマ方式である)
今後は、昔からの職人的な瓶内での発酵のスタイルに回帰した、ニッチな造り手も出てきて注目すべき。
このスパークリングは、プロシュート(生ハム)、サラミ等味の濃い郷土料理とよく合う。

ランブルスコの代表的な亜種
・ランブルスコ・ソルバーラ:モデナの北側が主な産地。
           色調は、ロゼのようなチェリーピンク。
           香は、赤系果実やスミレの香りがあり、繊細でデリケートな香である。
           味わいは、フレッシュな果実のアロマ、はっきりした酸味があり、ボディは中程度から軽め、タンニンは低い。
・ランブルスコ・グラスパロッサ:モデナ中心に栽培されている。
             色調は、濃いルビー。
             香は、フラワリーな香と森の中の低い木の赤い果実の強い芳香がある。
             味わいは、豊富なタンニン、控えめな酸味でしっかりした骨格がある。
・ランブルスコ・サラミーノ:モデナのソルバーラ地区の北側、ポー川に最も近づく平野が中心の生産地区。
           ランブルスコの中では最も栽培面積が大きい。
           キャラクタは、ソルバーラとグラスパロッサの中間。
           色調は、濃いルビー。
           香は、果実の熟した香やフレッシュな花の香り。
           味わいは、酸とストラクチャアのあるタンニンとのバランスがあり、程よいボディ、塩味のミネラルがある。
・ランブルスコ・マエストリ:起源は、パルマといわれている。主にレッジョ・エミリアから西側で栽培されている。
           色調は、黒みのあるやや濃いルビーでスミレ色の反射がある。
           香は、果実や時々フレッシュな花の香り。
           味わいは、比較的骨格がしっかりしていて、タンニンも酸もしっかりある。
           =>4番目のワイン

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【ワインリスト】
①ワイン名:プロセッコ エクストラ ドライ NV DOC
メーカー:レ コンテッセ社
産地:ヴェネト州 コネリアーノの丘
ブドウ品種:グレラ 100%
醸造:ブドウは9月下旬の収穫して、ステンレスタンクで15日間の発酵し、シャルマ方式(圧力式ステンレスタンク)で1~2ヶ月熟成 11.0%
特徴:緑がかった輝く麦わら色。柑橘系果実、白桃、アカシカの花。
   果実味と酸とのバランスがとれたキレのある辛口スプマンテ。
料理:前菜からドルチェまで幅広く利用できる。

②ワイン名:ピノ ロゼ NV IGT
メーカー:レ コンテッセ社
産地:ヴェネト州
ブドウ品種:ピノネロ70% ピノビアンコ30%
醸造:ブドウは8、9月の収穫して、ステンレスタンクで15日間の発酵し、シャルマ方式(圧力式ステンレスタンク)で60~90日間熟成 11.0%
特徴:淡いピンク色。フレッシュなストロベリーやローズの香り。
   辛口で果実味があり、酸とのバランスがとれ、後味に苦みを程よく感じるスプマンテ。
料理:前菜、鶏肉料理、魚介のフリット、生ハムに合わせる。

③ワイン名:フランチャコルタ グラン キュヴェ NV DOCG
メーカー:ボミノ社
産地:ロンバルディア州 エルブスコの南、国道4号線隔てたオルファノ山の南側にあるコッカーリオ村
ブドウ品種:シャルドネ80%、ピノネロ20%
醸造:ブドウは8月10日~25日(例年)手摘みで丁寧に収穫、ステンレスタンクと木樽でアルコール発酵、ステンレスタンクとバリック(約10%)で8ヶ月熟成、瓶にベースワインに酵母と糖が添加され、36か月以上瓶内二次発酵、その後デゴルジュマン(オリ引き)を行い、リリースまで8か月瓶内熟成させる。12.5%
特徴:輝きのあるレモンイエロー。洋ナシ、柑橘系の果実香とナッツの香り、熟成からの焼き菓子やイーストの香り。
   フランチャコルタらしい厳格な骨格を持ち、芳醇な味わいときれいな酸味のバランスが取れたスプマンテ。
料理:魚介類や野菜のアンティ・パスト、リゾット、パルマの生ハム、魚のグリルや豚、鶏肉の料理に合わせる。

④ワイン名:ランブルスコ バーチョ(Bacio) IGT
      サッカー選手の中田英寿がイタリア滞在中にこのワインが気に入り、ラベルデザインに携わり、さらにBacio(キス)という名前を付けた。
メーカー:カンティーナ チェーチ社
産地:エミリア=ロマーニャ州 モデナの北側
ブドウ品種:ランブルスコ マエストリ 100%
醸造:ブドウは10月初旬の10日間で収穫、一次発酵させ、ステンレスタンクで二次発酵させる。  11.5%
特徴:濃い紫がかったルビーレッド。赤系チェリーが中心で甘系スパイスの香り。
   豊かな果実味と酸とのバランスがとれた味わい、きめ細かいタンニンとスパイシーさも加わりバランスのとれた味わいのワイン。
料理:パルマの生ハム、パルメジャーノ・レッジャーノチーズ、中華料理に合わせる。

⑤ワイン名:コンパニア ヴィナイオーリ サレント 2014 IGT
メーカー:アポッローニオ カーサ ヴィニコラ社
産地:プーリア州 レッチェの西側
ブドウ品種:ネグロアマーロ80%、マルヴァジアネーラ20%
醸造:ブドウは9月中旬に収穫、12000lのスラヴォニアの大樽で10日間発酵、20日間のマセラシオン、木樽で3か月熟成。
   土壌は、石灰質、粘土質。 13.0%
特徴:濃いルビーレッド。ブラックベーリー、ドライハーブ、鉄っぽいミネラル、スパイスの香り。
   しっかりとした果実味で芳醇な味わいであり、程よい酸とタンニンでバランスが取れたワイン。
料理:ローストした仔羊肉の料理、肉のトマト煮込みに合わせる。

お食事メニュー 

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 前菜盛り合わせ(鯛・カプレーゼ・生ハムとルコラのシーザーサラダ)

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 ズワイ蟹のパスタ



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 牛スネ肉の赤ワイン煮込み



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2016年12月25日 (日)

この度は多くの皆様と素晴らしいクリスマスイヴの夜を過ごせましたこと、大変感謝致しております。 

また皆様にご満足頂けましたこと本当に嬉しく思っております。

こちらに記念写真を掲載致しましたのでご覧頂き、余韻に浸ってくださいませ。

 【日時】12月24日(土) 開場17:00~ 開始17:30~20:30 

【会場】浅草 茶寮一松                 

   

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【第1部:弦楽四重奏コンサート】

オープニングは国内外で活躍する美しき4人の音楽家の弦楽四重奏の贅沢な調べに皆様聴き入ってらっしゃいました。 

note曲目(予定)
『モーツァルト ディベルティメント へ長調 k.138』 
『ボロディン カルテット 2番より/クリスマスキャロル/イタリア歌劇より 他』

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~演奏家の皆さまと記念写真~

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【第2部:四季の彩りを感じる会席料理とイタリアワインのマリアージュ】

松竹梅の彫りが障子窓に飾られた松の間で、お食事の宴が木川さんの司会によって開催されました。

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女将山口様よりご挨拶

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馬場先生に乾杯のご挨拶をいただきました。~BUON NATALE!~

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 【御献立】  茶寮一松 料理長 浅野一弘
 一、先附 雪化粧 海老・エリンギ・カリフラワー・リンゴ・雪輪長芋
   一、御造里 季節の魚
   一、温肴  トマト煮 鶏団子・鯛唐揚げ・ブロッコリー・エリンギ・帆立貝
 一、焼き物 鰆油正油焼き 栗茶巾・酢取り蓮 銀杏松葉
 一、止肴  蒸し柿・丁子麩 ズワイ蟹・もって菊 美味酢
   一、御食事 舞茸御飯 汁・香の物
   一、水菓子 白胡麻のムース  イチゴ・ブルーベリー・キウイフルーツ・黒豆

【お食事に合せるワイン】
1.   スプマンテ)オゼ・ロゼ・ブリュット   

生産者:Le Vigne di Aliceヴェネト州 品種:グレラ(白)マルツェミーノ(黒)

甘さすら感じる果実感たっぷりの香りと、すっきりとした辛口のテイストを兼ね備えた、

今、人気の元気を与えてくれるロゼスパークリングワイン。

 

2. (白)ジビッボ ビオ テッラ シチリアーネIGT 

生産者Baglio Impassito  シチリア州西部

品種: モスカート・ダ・アレッサンドリア 

平均樹齢20年 ソフトプレス後、ステンレスタンク にて最高15で30日間の発酵。

4ヶ月間シュール・リー 法で安置。 アルコール14% 

レモン、アップルの香り。ミネラル感の余韻 。

 

3. (白)カタラット・シャルドネ・テッレ・シチリアーネ I.G.T.

生産者Impassito    シチリア州

品種: カタラット・ルチド60%、シャルドネ 40%

  平均樹齢15年 低温40日間発酵。シャルドネの一部は樽にて発酵。二種のワインを澱ごとブレンドし、バトナージュしながら6~8ヶ月間10に保つ。アルコール:13.5% 

トロピカルフルーツ(バナナ)、バニラの香り。程好い酸味。

 

4.(赤)ペッリコーネ テッレ シチリアーネIGT  

 生産者Impassitoシチリア州マルサラ地区     品種: ペッリコーネ100%

平均樹齢: 20 年  28以下で10日間のマセレーション、発酵。 アルコール14%

赤い果物、プルーンの香り。 程好いタンニンを含み、とてもまろやか。

 

5.(赤)ネロ・ダーヴォラ・ビオ・テッレ・シチリアーネ I.G.T.

生産者Impassitoシチリア州       品種: ネロ・ダーヴォラ100%

平均樹齢:15年  10日間アルコール発酵後マロラティック醗酵(11月)、

アメリカ産オーク樽で3ヶ月間熟成。 アルコール14.5%

プルーン、黒コショウ、バニラの香り。まろやかなタンニン、後味が豊潤で、バルサミコの余韻 。

 

6. (ドルチェワイン)ランブルスコ・サラミーノ サンタクローチェ・アマービレ

 品種:ランブルスコ・サラミーノ・ディ・サンタ・クローチェ100%

モデナの限定されたエリアで栽培されたランブルスコ・サラミーノを使用。バラやラズベリーの香り、ほどよい酸があり果実味も豊かで、心地よい甘さの感じられるフリッツァンテ(弱発泡性ワイン)。

              

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最後にはクリスマスプレゼントとして、パネットーネを皆様にご用意させて頂きました。

Buon Natale!

皆様どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。  来年のクリスマス・イヴも好ご期待!

IVS Japan  木川・松山

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2016年12月13日 (火)

【テーマ】カラブリア州のワイン

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≪カラブリア州の場所について≫イタリア半島のつま先部分に位置する。

州の中央にラ・シラ山脈があり、産地はこの山脈をはさんで東部と西部に分かれる。
東部は、石灰質と硬い砂質土壌 産地は、チロ。この産地は州の90%を占める。
(今回のテイスティングワインの産地)
西部は、コセンツァから海岸沿いにラメツィア・テルメあたりまで産地が広がる。
畑は、急こう配で石ころが多い石灰質と粘土質の土壌である。
このあたりは、グレコ・ビアンコが栽培され辛口タイプのワインが造られる。
テッレ ディ コセンツァDOCは、幅広いDOCのため、7つのサブゾーンに分かれている。
その中の1つにバジリカータとの州境に山麓があり、そこからの冷たい風が吹き、冷涼な産地になっている
ポリーノがある。
最初のスプマンテとその次の白ワイン(ティンパデル プリンチペ)その地域のワインである。

家庭単位で野菜を作り、保存食を作り、家畜を飼育し、サラミ・サルシッチャ・プロシュートを作る。
そしてイタリアでは珍しい、辛い唐辛子の産地です。

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新宿のSPACCA NAPOLIではクリスマスのデコレーションで、眺めの良い景色と合わせて

美味しい食事を満喫致しました。

≪カラブリア州の土着品種について≫

1980年代にモダニズムが流行して、リブランディ社のワインが売れ、カラブリアのワインの認知度があがった。
2000年代には、土着ブームでガリオッポ種の個性を出すワイン造りなってきた。
近年では、マリオッコ種が長期熟成に向く品種であり、注目されてきているがまだ、試行錯誤している

白ぶどうの品種
グレコ・ビアンコ種は、ギリシャが起源。
カンパーニア州で栽培されるグレコとは違うもので、容姿も味わいも異なる。房が2つに分かれる。
イチジク、はちみつ、アーモンド、オレンジの花の香り、黄色みが強い。
今回の白ワイン2番目、3番目

黒ぶどうの品種

ガリオッポ種は、ギリシャが起源で、世界で最も古い品種とされ、ギリシャ移民によってイオニア海を渡りカタンザーノに持ち込まれたといわれている。
暑さ、病気にも強く、灌漑を必要としない、カラブリア州に適している。
甘いスパイス、バラの花、果皮が薄いため、ポリフェノールが少ない(色調が明るくなりがち)がタンニンが多めで中期熟成が可能。
今回の赤ワインの5番目、6番目

マリオッコ種は、干ばつに強い品種、ポリフェノールが多く色がしっかり出る(色調が濃い)。
ドライフルーツからフレッシュフルーツまで多様な香りをもち、スパイシーである。
今回の赤ワインの4番目

≪お食事≫

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≪ワインリスト≫

①ワイン名:ドヴィ メトドクラシコ 2013 IGT
メーカー:テヌテ フェッロチント社
産地:カラブリア州
ブドウ品種:シャルドネ 100%
醸造:条件の良い畑のシャルドネ種を使用して、ステンレスタンクで1次発酵、ドサージュ12g/l 12.5%
特徴:緑がかった輝く麦わら色。柑橘系果実、ミネラル、イースト香。
   果実味とカラブリア内でも冷涼な産地からの酸と苦味でキレのある辛口スプマンテ。
料理:前菜、チーズに合わせる。

②ワイン名:ティンパデル プリンチペ 2015 DOC 名前の由来:ポリーノ山脈の峰の名から
メーカー:テヌテ フェッロチント社
産地:カラブリア州
ブドウ品種:グレコビアンコ60% モントニコ40%
醸造:ステンレスタンクで発酵し、瓶詰め。  13.0%
特徴:緑がかった輝くレモンイエロー。フレッシュでストーンフルーツの香りと黄色い花のニュアンス、ミネラルの香り。
   酸がきりっとして塩味のミネラルがあるワイン。
料理:魚介を使った前菜、魚介のフリットに合わせる。

③ワイン名:チロ・ビアンコ 2015 DOC
メーカー:リブランディ社
産地:カラブリア州
ブドウ品種:グレコビアンコ100%
醸造:ブドウは9月中旬収穫後、温度管理可能なステンレスタンクでスキンコンタクト。アルコール発酵、熟成。
   土壌は、石灰混じりの粘土質。 12.0%
特徴:緑がかったレモンイエロー。柑橘系の香りとわずかなハーブ香、心地よい花の香りがある。
   厳格な骨格を持ち、芳醇な味わいときれいな酸味のバランスが取れ、苦味が全体を引きしめキレのあるワイン。
料理:魚介類や野菜のアンティ・パスト、魚のグリルやスープに合わせる。

④ワイン名:フェッロチント マリオッコ  2015 DOC
メーカー:テヌテ フェッロチント社
産地:カラブリア州
ブドウ品種:マリオッコ100%
醸造:ステンレスタンクで発酵し、瓶詰め。  13.5%
特徴:紫がかったルビーレッド。ダークチェリー、ローズ、シナモン、土のニュアンスもあり複雑な香り。
   凝縮した豊かな果実味と酸とのバランスがとれた味わい、きめ細かいタンニンとスパイシーさも加わり芳醇な味わいのワイン
料理:サルシッチャのピザ、スパイスの効いたパスタ、チーズに合わせる。

⑤ワイン名:チロ・ロッソ・クラッシコ 2014 DOCG
メーカー:リブランディ社
産地:カラブリア州
ブドウ品種:ガリオッポ100%
醸造:ブドウは9月下旬から10月上旬にかけて収穫後、温度管理可能なステンレスタンクでマセラシオン発酵、熟成。
   土壌は、石灰混じりの粘土質。 13.0%
特徴:やや淡いルビーレッド。力強いサクランボ、スミレ、ドライハーブ、スパイスの香りがある。
   バランスが取れた味わいで、酸がきりっとしてみずみずしくエレガントな味わいのワイン。
料理:ペンネアラビアータ、仔羊肉の料理、肉のトマト煮込みに合わせる。

⑥ワイン名:Dサンフェリーチェ チロ・リゼルヴァ 2012 DOC
メーカー:リブランディ社
産地:カラブリア州
ブドウ品種:ガリオッポ100%
醸造:ブドウは、平均樹齢30-40年の古木で10月上旬に収穫後、温度管理可能なステンレスタンクで10日~2週間、マセラシオン発酵。ステンレスタンクで30ヶ月熟成の後、数ヶ月の瓶内熟成。
   土壌は、石灰混じりの粘土質。 14.5%
特徴:濃いルビーレッド。複雑かつエレガントな香りで、プルーン、スパイス、熟成からの粘土やキノコの香りも出始めている。
   ボディがしっかりとしてアルコール感のある力強く複雑で厳格な味わいのワイン。
料理:牛肉のロースト、ジビエ、スパイスの効いた料理、熟成したチーズに合わせる。

≪ワインのお求めはこちら≫

 アルベロジャパン㈱ 立野さんまでどうぞ

TEL03-3868-2048  Email: info@bellatina.jp

IVS Japan 事務局 瀬戸

2016年11月26日 (土)

2016年11月20日(日)IVS Japanは5周年を迎え、多くの皆様と祝うことが出来ましたこと感謝いたします。

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今回は株式会社モンテ物産様にご協賛頂き、多種類のイタリアワインが豊富に並び、
また、インポーター、ソムリエの方が丁寧なご案内と共にサービスをして下さったことで、

イタリアワインが身近になる良い機会となりました。

皆様有難うございました。

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場所は銀座『トラットリア デル パチョッコーネ』という新潟に本店があり、ローマにも出店、

青山店は会員の皆様もよくご存知でいらっしゃいましたね。

20年以上前からイタリアンシェフとして活躍され、自社でプロッシュットやパスタ、ワインなど

厳選し輸入なさっているそうです。

ビュッフェスタイルでしたが、奥に着席ブースがあり、ゆったりと過ごせて頂いたようです。

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イタリア文化研究家、西村先生にご挨拶頂き、今日は『 レオナルドの買い物メモ』について

話して下さいました。 メモには必ずVINO(ワイン)が入っており、天才と言われた人であっても
ワインは欠かせなかったのだと。前回話して下さったプラーティナをレオナルドダヴィンチはとても尊敬していたそうで、彼の書物を大事に保管していたそうです。

歴史的にイタリア人にとってワインは欠かせないものだと再認識できましたね。

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トリエステ劇場デビューを果たしたオペラ歌手、松藤夢路様のコンサート。
木川さんのご尽力によりご帰国の際に当会で素晴らしい歌声を聞かせて下って
本当に感動致しました。

『 O Sole Mio』、それからプッチーニの代表作ジャンニスキッキより『O mio babbino caro 私のお父さん』と体から溢れる感情と美しい声に皆さんうっとり聞いてらっしゃいました。

今後の活躍にも期待しております。そしてまたIVSの会で歌ってください。



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スローフード協会馬場先生より乾杯のご発声を頂戴しましたが、
西村先生と同様、故川手代表が同席していると思って、5周年の祝杯を挙げて下さいました。

続いて、お料理とワインが振舞われ、瀬戸さんのクイズではワインやオリーブオイルの賞品を求めて、積極的にご参加頂きました。

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島商株式会社様よりオリーブオイルの協賛を頂戴しまして、より多くのプレゼントが提供されました。

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【本日のワインリスト】

今ご注文頂けますと参考価格から35%割引です。
1) “ラルス” スプマンテ・ブリュット・トレビアーノ IGT
  エミリア・ロマーニャ州 生産者:ラルス
  品種:トレッビアーノ
  コメント:フレッシュで爽やかな味わいです。
  ブリュットはすっきりした味わいの辛口タイプです。
   参考価格 1,100円
2) “サンタ・テレーザ” フラスカーティ・スペリオーレ・セッコ DOCG
  ラツィオ州 生産者フォンタナ・カンディダ
  品種:マルヴァジーア、トレッビアーノ、グレコ
  コメント:“サンタ・テレーザ”は、日当たりのよい南向きの斜面にある畑の名前です。
  花やフルーツ、ハーブを感じる繊細でエレガントな香りと生き生きとした酸味を楽しんでいただけるフラスカーティです。
   参考価格 1,550円
3) “レ・ラーヴェ” ヴェネト・ビアンコ IGT
  ヴェネト州 生産者:ベルターニ
  品種:シャルドネ、ガルガーネガ
  コメント: “レ・ラーヴェ”とは「溶岩」の意味。畑に溶岩が点在していたことに由来し、水はけのよい、ワイン造りに適した土壌を意味します。
   熟れた桃とバリック(小樽)からくるバニラの香りに、酸味とまろやかさを兼ね備えた、上品な味わいの白ワインです。
   参考価格 3,450円
4)“フェウド・モナチ” プリミティーヴォ・サレント・ロッソ IGT
  プーリア州 生産者:カステッロ・モナチ
  品種:プリミティーヴォ
  コメント:プーリア州を代表する赤ワイン。生き生きとした深い色合い。
  心地よい香りと味わいが印象的な、バランスの素晴らしいワインです。
   参考価格 1,600円
5) “サン・ロレンツォ” ロッソ・コーネロ DOC
  マルケ州 生産者:ウマニ・ロンキ
  品種:モンテプルチアーノ
  コメント:“サン・ロレンツォ”とはマルケ州の聖人「聖ロレンツォ」にちなんでつけられた畑の名。
大樽と一部バリック(小樽)を使って熟成させることで、ソフトなモンテプルチアーノに力強さとエレガントさが加わっています。   
   参考価格 2,100円
6) “マゼール” ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・インフェルノ DOCG
  ロンバルディア州 生産者:ニーノ・ネグリ
  品種:キアヴェンナスカ
  コメント:方言で「おいしい、すばらしい」を意味する畑名を持つこのワインは、ヴァルテッリーナ・スペリオーレの5地区のなかでも特に条件の厳しいインフェルノ(地獄)地区で造られます。
  タンニンはしっかり、かつなめらか。重厚な味わいです。
   参考価格 3,750円
7) バローロ DOCG
  ピエモンテ州 生産者:フォンタナフレッダ
  品種:ネッビオーロ
  コメント:バローロ村の地名に由来し「イタリアワインの王様」と称えられるバローロ。
  昨今の凝縮感のある主張の強いバローロとは少々趣きの異なる、老舗ならではの奥ゆかしい味わい。
  大樽熟成らしい、おおらかさと慎しやかな印象を兼ね備えた1本です。
   参考価格 5,450円

今ご注文頂けますと参考価格から35%割引です。
【ワインのお求めは アルベロジャパン㈱ 立野さんまでどうぞ】
TEL03-3868-2048  Email: info@bellatina.jp

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2016年11月22日 (火)

【テーマ】:マルケ&アブルッツォ州のワイン

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場所:イタリアの中東部に位置する。

【マルケ州】
Marche(マルケ)と言う州名は、ゲルマン語の「辺境」を意味する「Merk」に由来する。
アペニン山脈によって中央から隔離された土地柄故であろう。アペニン山脈とアドリア海に挟まれた穏やかな自然あふれる州でなだらかな丘陵地70%、山岳地帯30%、平野はほとんどない。
気候は、地中海性の温暖な気候に恵まれ、葡萄だけでなく、オリープや穀物(小麦)の産地として知られている。
この州ワインは、日本においては総体的に知名度が低いため、コストパフォーマンスのいいものが多い。
マルケを代表するワインの上級クラスが狙い目である。将来、高くなる可能性が。。。。

【アブルッツォ州】
マルケ州の南に位置し、アペニン山脈とアドリア海の間で比較的南北に長い州であるが、その3分の2が山岳地帯で、残りも丘陵地帯で、平野は殆ど無い。マルケ州と似ているが、アペニン山脈の最も険しい部分にあたり、グラン・サッソ山(2914m)やマイエッラ山(2795m)等2500m超す山脈が連なる。気候は、マルケ同様穏やかな気候だが昼夜の寒暖差が激しい。

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ぶどう品種
ヴェルディッキオ種(白ぶどう):
 マルケ地方に古くからあった品種で、ブドウの色がヴェルデ(緑色)であったことからとスペッキオ(鏡)に由来して、こう呼ばれるようになったと言われている。
 ワインにすると緑がかつた麦藁色で、苦味があり、アーモンドの香りを含み、アロマがあって酸が高く熟成に耐える白ワインになる。
  産地
   海側のVerdicchio dei Castelli di Jesi(カステッリ・ディ・イエージ):ミネラリーでしっかりしたボディのタイプ
   山側のVerdicchio di Matelica(マテリカ):白い花の香り、エレガントであるタイプ
モンテプルチアーノ種(黒ぶどう):
 アブルッツォを中心にイタリアで多く栽培されている。豊かな芳香があり、まろやかでやわらかなタンニンが特徴で果皮が厚くフェノール類が多く、色調は深い。
  産地
   マルケ州のCONERO(コーネロ)は、アンコーナの南の丘陵地帯でコーネロ山の後ろに当たるコーネロ山塊に広がる畑で造られ、アドリア海からの風と強い日差しの影響で力強いフィネスを感じるワインができる。
  ※「ロッソ・コーネロ・リゼルヴア」が、2004年、「コーネロ」と改名しDOCGに昇格した。
   アブルッツォ州のMontepulciano d'Abruzzo(モンテプルチャーノ・ダブルッツォ)は、州全体に及び生産量も多く、品質的にはかなり地域差がある。L'Aquila(ラクイラ県)の渓谷産のぶどうがよいといわれている。

【ノヴェッロ】
 10月30日に解禁になる新酒のこと。

今年の出来(マルケ州 ウマニロンキ社より 10/3時点)は、
ブドウの状態:非常に良い。乾燥して晴れた9月の気候のおかげで、糖度の高すぎない、とても健康なブドウが育った。
気候:夏は涼しく、8月の初めに雨が降ったが、その後は2ヶ月間乾燥が続いた。
ワイン:量・質ともに良い、フレッシュなワインになるだろう。

【本日のワインに合わせるお料理】
Antipasto: 前菜盛り合わせ(モルタデッラ、フリッタータ、フンギのフリット)

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Secondo: 三元豚のワイン煮込み

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【ワインリスト】

①ワイン名:ノヴェッロ・マルケ ジェンマート 2016 IGT  12.0%
メーカー:ウマニロンキ社
産地:マルケ州
ブドウ品種:サンジョヴェーゼ、モンテプルチアーノ、ラクリマ・ディ・モッロ・ダルバ
醸造:手摘み。60%をカルボニック・マセラシオン(12-15日間)。 残りの40%を通常醸造(5日間)。
特徴:紫の色調が強いルビーレッド。カルボニック・マセラシオンの典型的な赤系ベリーのキャンディ香。
若々しい酸とタンニンで軽快な味わいのワイン。
料理:前菜、生ハムやサラミに合わせる。

②ワイン名:ヴェルディッキオ・クラッシコ・イエージ 2015 DOC  12.0%
メーカー:ウマニロンキ社
産地:マルケ州
ブドウ品種:ヴェルディッキオ
醸造:ソフトプレスで搾汁したモストを15日間、温度管理下で発酵させる。その後ステンレスタンクに移して静置し、瓶詰め。
特徴:緑がかった輝くレモンイエロー。フレッシュで柑橘系の果実の香りとミネラルの香り。
酸がきりっとして塩味のミネラルがありヘーゼルナッツのような味わいでアフターにヴェルディッキオの特徴の苦みも感じられるワイン。
料理:魚介を使った前菜、魚介のフリットに合わせる。

③ワイン名:カザル・デイ・セッラ・ヴェルディッキオ 2014 DOC 13.0%
     単一畑“カサル・ディ・セッラ”(丘の上の農家)
メーカー:ウマニロンキ社
産地:マルケ州
ブドウ品種:ヴェルディッキオ
醸造:ブドウ収量を通常のヴェルディッキオ収量の約半分にしてさらに遅摘みしたブドウをソフトプレス。ステンレスタンクで16~18度でアルコール発酵を行う。一部をマロラクティック発酵させ、シュール・リーで約5ヶ月ステンレスタンクで熟成させる。その後数ヶ月瓶内熟成させる。
特徴:レモンイエロー。白桃やリンゴの核果実(種が大きい)の香り。
なめらかな口当たりで果実のふくよかさ、凝縮さに加え塩味のミネラルを感じる味わいのワイン。
料理:バターを使った魚介料理、リゾット、白身肉料理に合わせる。

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④ワイン名:ビアンキ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォ 2014 DOC 13.0%
メーカー:ウマニロンキ社
産地:アブルッツォ州
ブドウ品種:モンテプルチアーノ、カベルネ・ソーヴィニョン(僅か)
醸造:厳選したブドウを果皮と共に10日間マセラシオン。マロラクティック発酵後、 オークの大樽で3ヶ月熟成させる。
特徴:青紫がかったルビーレッド。レッドチェリー、スミレ、ハーブの香り。
軽快で透明感のあるフルーティな果実味。なめらかな口当たり、フレッシュな酸と柔らかなタンニンでジューシーな味わいのワイン
料理:ミートソースのパスタ、ピッツァに合わせる。

⑤ワイン名:サン・ロレンツォ ロッソ・コーネロ 2013 DOC 13.5%
     マルケ州の聖人”聖ロレンツォ”に由来の自社畑名
メーカー:ウマニロンキ社
産地:マルケ州
ブドウ品種:モンテプルチアーノ
醸造:ブドウは除梗後、ソフトプレスし、ステンレスタンクで10-12日間マセラシオン。アルコール発酵の後、マロラクティック発酵させる。
半分を5000-8000Lのオーク大樽で、残りの半分をバリック(3-4回目の使用小樽)で約12ヶ月間熟成させる。それらをブレンドしさらに6ヶ月の瓶内熟成させる。
特徴:紫がかったルビーレッド。ダークチェリー、ドライローズ、なめし皮、タバコ、キノコなど熟成香も出始め、複雑な香り。
凝縮した果実味と酸とのバランスがとれた味わい、きめ細かいタンニンで口当たりのよい味わいのワイン。
料理:肉料理、熟成したチーズに合わせる。

⑥ワイン名:クマロ コーネロ・リゼルヴァ 2012 DOCG 14.0%
メーカー:ウマニロンキ社
産地:マルケ州
ブドウ品種:モンテプルチアーノ
醸造:自社畑 “サン・ロレンツォ”で収穫されるブドウの中でも最高のブドウを使用して、アルコール発酵を27℃で10-12日間。続いてマロラクティック発酵を行なう。その後アリエ産とトロンセ産のバリック(小樽:一部新樽)で16ヶ月間熟成させ、最低7ヶ月間瓶内熟成させる。
特徴:ガーネットを帯びたルビーレッド。ダークチェリーのコンポート、黒こしょう、バニラ、たばこ、甘草、シナモン、黒糖など複雑な香り。
凝縮した果実味と酸とのバランスがとれ、シルキーなタンニンを持ち味わいは厳格で、しかしまだ硬い。まだまだ若いワインで飲み頃には時間が必要である。

料理:ビステッカ、ジビエ、熟したチーズ、エスニック料理に合わせる。   (瀬戸)

2016年10月23日 (日)

Guccione  ビオディナミワインを作る貴公子

今年2016年10月1日にVendemmia(葡萄の収穫)が行われました。

Guccioneが栽培する品種は白はTrebbianoとCataratto。赤はPerriconeというこのエリアの土着品種とNerello Mascalese。 

彼のカタラットとペリコーネは抜群に素直に美味しい!

今回初めて、念願の彼のワイナリーに潜入したのです。

下の写真はPerriconeの自然酵母による発酵中であり、毎日(Rompere il capello/Follatura)というかき混ぜる作業(パトナージュ))を行っている。彼はOscar君。母親がノルウェーで父親がシチリア人というハーフで、とてもBello ragazzo!

私も体験致しましたが、棒自体がとても重く、更に皮が表面に固まっているのを砕くには本当に腰から力を入れてやっとでした。なかなかの重労働。

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このPerricone品種のワインは一度試して頂きたい。他でなかなか見られない品種であり、ポテンシャルが高く、熟成させれば更に変化が楽しめます。2014年の若いヴィンテージでもプルーンやブラックベリーの豊かな香りと豊潤さを味わう事ができます。ビオディナミの作りと言う事もあり素直な葡萄本来の味わいとえます。

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さて彼がFrancesco Guccioneさん。こちらはカタラット品種。これも自然酵母発酵で、収穫翌日に私が体験した作業は表面に浮かぶ澱を掬い出しました。まともな器具もない為、ザルを使ってPazienza!の仕事だよと言われ、根気よく行いました。

そんな穏やかな彼の実家は地主であり農家を営む恵まれた家柄だったようで、

小さい頃、家族でおばあ様の別荘があるパンテレリア島で夏を過ごされたようです。そこにあのジョルジョ・アルマーニ氏がよく遊びにいらしていたそうです。

彼は画家でもあり、将来もっと世界を周って絵を描きたいと話していました。

とはいえ、10歳になる息子さんをシュタイナー教育の学校に入学させる時にどうやら彼の考えに感銘を受け、ビオディナミの世界へと踏み込んだそうです。

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さて、今日はグリッロの葡萄がTrapaniから100km程車で運ばれてきました。

よって、彼の葡萄ではないのですが、他のワイナリーの醸造を受持っているそうです。

彼のブドウのように柔らかくない為、圧搾機はしっかりと搾汁していきますが、

彼のブドウの場合は写真とは異なるソフトプレス圧搾機を使用します。

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畑はカンティーナから10分程車で行った実家の前に広がります。といっても6ヘクタール。

そこに、Trebbianoはペルゴラ式栽培、その他はコルドーネスペロナート栽培方法を取る。

ペルゴラ式は元々でやはり仕事のし易さから選択されたそうです。

東西南に開けた土地で太陽の光を常に浴び、風通しがよく、標高約500mで昼夜寒暖の差もある。

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土壌は全体的に白い石灰質と黒い粘土質が混ざっており、彼が言うには、昔丁度真ん中辺りに川が流れていただろうと推測する。よって、地深くには山の恵みである地下水があり、しかし、緩やかに傾斜を帯びる為、水はけは良いのだという。勿論水は与えない。

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シチリア全土がエトナ山の恵みを授かっているという。彼はやはり哲学的で、シチリア東側は噴火のようにエネルギーが湧き出ており、こちら西側はそれを吸収していると感じるそうです。

これは人によって異なるだろうけれど、旅をした時に感じるものがないだろうか。

今年初来日を果たした時、日本とシチリアに共通点を2つ見出したそうだ。

1つは火山国。もう一つは余りにも色々話したので忘れてしまったが海に囲まれた地形だったような...

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この井戸は今も湧水が出ている。昔はGuccione家所有だったが、行政の依頼で公共のものとなっており、いろんな人が水を汲みに来る。ところが、ペットボトルなどを捨てていくそうで、嬉しい状況ではないそうです。今日は帽子まで落ちていた。

車で走っていると隣人の羊たちに出くわした。長閑な光景と思ったら、葡萄畑に放置するらしく、彼の畑には入れないように禁じているそうです。 葡萄の木は実を収穫した後も生きている訳で、成長し、栄養を蓄えていきます。冬支度をするまでは剪定しないのと同様の理由ですね。

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さて、彼の家です。お父様が1968年のベリーチェ渓谷の地震の後少しずつ修復されたそうですが、本当に素晴らしい家でした。庭にはシチリアではOrtigiaにしか生息しないというパピルスも植えてあり、猫たちが幸せそうでした。豚や鶏もいましたが、昔はシチメンチョウも10羽近く飼っていたそうですが、飼い犬がある晩全てを殺ってしまったそうです。これも自然の姿ですね。

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豊かな土地なんですね。次々とトマト、パプリカ、カボチャと育って、野菜料理とワインを毎日欠かさず頂きました。

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ガンべロロッソに出して賞(トレビッキエリ?)を取った後、急に注文が来るようになったが、それ以降は出さないことにしたそうです。

Bioの畑は登録しているそうですが、Bioワインとしては特に申請せず、DOPなどにも興味がなく、

素直に自然のワインを追求した美味しいワインを求めている姿勢がまたセクシーである。

VdTの為、ビンテージはLotto番号の横に書いてあります。蝋キャップを使用しているボトルもあり、ラベルのセンスも良い。

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実際ワイン造りより行政の厳しいチェックや税金申告などの手続きの方がとても大変だと話していらしたが、水も2日に1回使用可という事業者に優しくない事が明らかでした。

この日は水を業者から高額で購入するという出費まで発生したのですから、苦労が絶えないようです。 それでもやはりシチリアの方であり、紳士なんですね。ポジティブな考え方やどんな人にも優しい接し方を見ると素晴らしいワインが生まれる理由が少し分かったような気がしました。

Guccioneのワインはパシフィック洋行㈱がインポートされてます。

Kyoko M Ottobre2016

2016年10月16日 (日)

【テーマ】:ヴェネト州のワイン 

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イタリア最大の淡水湖であるガルダ湖を目指す。 その湖の東側にバルドリーノ産地があり、そこは、湖から暖かい風、北側のモンティ・レッシーニ山塊から冷たい風吹く冷涼産地です。 さらに東に向かいアディジェ川を越えるヴァルポリチェッラ産地へ入ります。サンタン・ブロージョ・ヴァルポリチェッラ村のあたりの丘陵地帯がヴァルポリチェッラクラシコ地区です。さらに東に進むと平地のヴァルパンチーナ地区、さらに進むとまた丘陵地帯になり、そこが最近注目を集めている東部ヴァルポリチェッラ地区になります。ヴァルポリチェッラ生産地はかなり広く、その東の端あたりからソアヴェ地区と重なりあっています。 さらに東に行くとソアヴェ村へそこからモンフォルテダルポーネ村までがソアヴェクラシコ地区になり、さらにその先もソアヴェ地区が続きます。 ソアヴェ生産地も広いです。 こんなに生産地が広いといろいろな味わいのワインが出来上がりますので、ご自分の好きなワインを探すのも楽しみですね。

代表的な地域 のワイン
<赤ワイン> 
バルドリーノ:ブドウ品種は、コルヴィーナ種35〜80%、ロンデイネッラ種10〜40%、モリナーラ15%以下            
       土壌は、氷堆石やれき状の小石混じりの石灰質土壌。            赤系の果実にスミレなどの花のアロマをもちフレッシュで 柔らかいタンニンのワイン 
ヴァルポリチェッラ:コルヴィーナ種(コルヴィノーネ種を含むが50%まで)45〜95%、ロンデイネッラ種5〜30%、その他品種を合わせて25%以下 (モリナーラ種は10%まで )        
        土壌は、石灰質土壌,砂岩質土壌。           
       造り方のタイプによって異なる多様なワイン (フレッシュから超熟)。 
<白ワイン> 
ソアヴェ:ガルガネガ種70%以上、トレビアーノ・ディ・ソアヴェ種、ピノ・ビアンコ種、シャルドネ種など合わせて30%まで、その内5%以内でば、ヴェローナ県の白ぶどうも使える。        
     土壌は、石灰質土壌が混ざる火山性土壌(3/4が玄武岩で1/4が石灰)。          
     西側に石灰:カルシウム、フローラルなアロマを持つワイン。        東側に玄武岩(火山岩):鉄分、マグネシウムが多い。柑橘系のアロマでボディもしっかしたワイン                    
     クラシコ地区は中心は、玄武岩土壌 


<スパークリングワイン> 
プロセッコ:グレーラ種85%以上
       ヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の9県が生産地 
      2009年ヴィンテージから品種名がプロセッコからグレーラへ名前が変わった。もともとは、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の町の名前(現存)そこからの移民がヴェネト州のコネリアーノとヴァルドアーネに広がり、 そのままプロセッコと呼んでいたがニューワールド生産地(ブラジルやニューヨークなど)でもプロセッコを造りだしたため である。
もともとのプロセッコ市では、この品種をグレーラ種という名前で呼んでいたのでグレーラ種に。 
イタリアのスパークリングワインの伸び率は凄い。それを牽引しているのはプロセッコである。DOCプロセッコは3億5520万本生産、DOCGコネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコが8370万本、合わせて4億本。凄い!(フランチャコルタも伸びているが、1650万本である)

ヴェネトワインといえば、独特なワインの造り方をしているものがあります。 ①収穫したぶどうを2〜3カ月陰干し成分を凝縮させたものを発酵させて造るワイン。  「アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ(赤)」。   
 ★アマローネは、イタリア語で「苦い」という意味である。 
②ぶどうの搾りカスを混ぜて、再発酵されて造るワインで「リパッソ」と呼ばれている。   
 作り方は、DOCヴァルポリチェッラワインにレチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラの「ヴィナッチャ(Vinacce): ぶどうの搾りカス」を入れて再発酵させて造る。 

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今回はインポーター『Cuore Coeur』代表の阿部竜彦さんにご協力頂き、ワインをご案内頂きました。

【ワインリスト】 

①ワイン名:プロセッコ テッレ・ディ・マルカ 2014年 
メーカー:コルヴェッツォ 
産地:ヴェネト州 
ブドウ品種:グレーラ 100% 
醸造:瓶内での発酵後“おり”をそのまま残した瓶内熟成して、おり引きはしない。 10.5% 
特徴:おり引きしていないため白濁した緑がかった淡いレモンイエロー。青リンゴ、シトラス系のアロマとイーストの香り。シルキーな泡がもたらす軽快な口当たりで、酸味が最後まで残り、若干の苦みが全体をしている。
料理:食前酒、魚介料理。

②ワイン名:トラミネール 2014年 
メーカー:コルヴェッツォ 
産地:ヴェネト州 
ブドウ品種:トラミネール・アロマティコ 100% 
醸造:コールドマセレーションをして、香りの引き立つワイン作り。ステンレスタンクで発酵。 12.5% 
特徴:淡い緑がかったレモンイエロー。トラミネール・アロマティコらしく野生のバラやライチ、シナモンの香りで華やかさを感じさせるワイン。 果実味がしっかりあり、塩味のミネラル、苦みも感じられ辛口ワイン。香りとの味わいのギャップが楽しい。 
料理:魚介を使った前菜、魚介のフリットと合う。

③ワイン名:ソアヴェ・クラシコ 2013年 
メーカー:フォルナーロ 
産地:ヴェネト州 
ブドウ品種:ガルガネガ 100% 
醸造:手摘み収穫、小さなステンレスタンクで低温に温度を保ち発酵、ステンレスタンク熟成 13.0% 
特徴:緑がかったレモンイエロー。黄桃、グレープフルーツ、フローラルのアロマ。火山性土壌からのミネラル、塩味も感じる味わい。バランスがとれた骨格のあるワイン。 
料理:魚介料理、リゾット、白身肉料理、中期熟成チーズと合う。

④ワイン名:ヴァリポリチェッラ クラシコ ”フィラグネ” DOC 2014年 
メーカー:ベルタローレ 
産地:ヴェネト州 
ブドウ品種:コルヴィーナ 70%、ロンディネッラ 20%、コルヴィノーネ10% 醸造:手摘み 10月初旬に収穫。マセレーションしながらステンレスで発酵。
特徴:青紫がかったルビーレッド。チェリー、ハーブ等チャーミングな香り。    軽快で透明感のあるフレッシュな果実味で、なめらかな口当たりでジューシーな味わい。 
料理:ピッツァ、生ハム、アジア料理と合う。

⑤ワイン名:ヴァリポリチェッラ クラシコ スーペイオーレ リパッソ ”ベロタローレ” DOC 2013年 
メーカー:ベルタローレ 
産地:ヴェネト州 
ブドウ品種:コルヴィーナ 40%、コルヴィノーネ 30%、ロンディネッラ 20%、ディンダレッラ 5%、クロアティーナ 5% 
醸造:手摘み 10月下旬に収穫。マセレーションしながら発酵後、翌年1月にレチョートとアマローネでリパッソ、4〜5か月ステンレスタンクで熟成後、スロベニアンオークで18か月の熟成。軽い濾過の後バリックで2〜3か月。    更に濾過をして瓶で3〜5ヵ月の間熟成される。
特徴:濃い紫がかったルビーレッド。ダークチェリーのコンポート、ドライローズやシナモン、スパイスの複雑な香り。凝縮した果実味と酸とのバランスがとれた味わい。 
料理:スパイスのきいた料理、ジビエ、と合う。 

2016年9月16日 (金)

9月10日(土) 初めて『トレスカリーニ』(大崎)で開催しましたが、広いスペースでゆったりとテラスを眺めながら優雅な空間でワインを頂lきました。キャンセル待ちなく、結果50名様にご参加頂きました。

更に今回のワインはSales Rep International 奥野智子さんにご協力頂きまして、北イタリアの土着品種を味わう事が出来た貴重な機会となりました。

テーマ ≪フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州のワイン≫

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(州都はTrieste トリエステ)
場所:イタリア北部の最東端に位置し、北側はオーストリア、西側にヴェネト州、東側にスロヴェニア、トリエステはアドリア海に面する。因みに、水の都ヴェネツィア(ベニス)は、隣のヴェネト州です。

代表的な地域
 ・Collio (コッリオ):丘陵地で標高が高く風が強い為、栽培が困難であり、従って高価なワインが生産される。

 主要品種:シャルドネ、フリウラーノ、リボッラジャッラ、メルロー

 ・Isonzo del friuli(イゾンツォ): ’70~’80年代からのワイン生産が始まり、この小さな平地のミクロクリマによりミネラル豊富なワインが生産される。 有名な生産者:Jermann(イエルマン) 主要品種:ピノグリージョ

 ・Collio Orientali del friuli コッリオ オリエンターリ デル フリウリ:土着品種が豊富な生産地。南北に長いため、サブゾーンに分かれる。
  主要品種:リボッラジャッラ、レフォスコ・ダル・ペドゥンコロ・ロッソ、スキオペッティーノ、ヴェルドゥッツォ、ピニョーロ

≪サブゾーン≫ Cialla(チャッラ)-品種:レフォスコ / Faedis(ファエーデス)-品種:レフォスコ /

 ★Prepotto(プレポット) -品種スキオペッティーノ/ Rosazzo(ロザッツォ)-品種リボッラジャッラ、ピニョーロ

 ・Carso(カルソ):赤土の土壌で岩盤地帯で赤ワインは、酸が高く、白ワインはミネラリで高評価の生産地。
  主要品種:レフォスコ・ノストラーノ=テッラーノ、マルヴァジア・イストリアーナ(マルヴァジアの中でも起源が古く紀元後300年以降の貴重品種である)、ヴィトフスカ(起源はスロヴェニア?定かではない)

 ・Friuli Grave グラーヴェ:平地で比較的安価なローカルワインの生産地
      主要品種:メルロー、フリウラーノ
   ★・アンニア:アドリア海に近いこの地域は、ラグーンと呼ばれる特殊な地形で低地の平野部。1995年DOC認定。 土壌は砂や粘土質で塩分とミネラルが豊富に含まれている。

★印:今回のテイスティングしたワイン



【ワインリスト】
①ワイン名:リボッラ ジャッラ スプマンテ
メーカー:ボルトルッソ
ブドウ品種:リボッラ ジャッラ
醸造:9月初旬に手摘みされる。  ステンレスタンクで発酵6か月間。 シャルマン方式。 アルコール度数11.5% 特徴:緑がかった淡いレモンイエロー。青リンゴ、シトラス系のアロマとカモミールなどのハーブの香り。 フレッシュで酸味が活き活きとしてミネラルも感じる味わい。

料理:食前酒、魚介料理、野菜のスープ

②ワイン名:マルヴァジア DOC
メーカー: ボルトルッソ
ブドウ品種:マルヴァジア・イストリアーナ
醸造:月末に収穫。ステンレスタンクで発酵 6か月。 12.5%
特徴:緑がかったレモンイエロー。マルヴァジーアらしい甘やかなマスカットや白桃の果実の香りで華やかさを感じさせるワイン。
塩味のミネラル、若干の苦みも感じられ味わい。
料理:魚介を使った前菜、ピッツァと合う。

③ワイン名:リボッラ ジャッラ
メーカー:ボルトルッソ
産地:フリウリ ヴェネツィア ジューリア州
ブドウ品種:リボッラ ジャッラ
醸造: 9月末に手摘み収穫。ステンレスタンクで発酵6か月間。 アルコール度数 12.5%

特徴:緑がかったレモンイエロー。リンゴ、オレンジピール、フローラル系アロマ。塩味のミネラルを感じる味わい。 フレッシュな酸でバランスがよい。
料理:魚介料理、アジア料理、野菜のフリットと合う。

④ワイン名:メルロー
メーカー:ボルトルッソ
ブドウ品種:メルロー
醸造: 10月初旬に手摘み収穫。ステンレスタンクで発酵8か月間。 アルコール度数13.0%
特徴:青紫がかったルビーレッド。ダークチェリー、鉄、黒胡椒、甘草の香り。
   北イタリアらしい軽快で透明感のある果実味。スパイシで柔らかなタンニンでバランスがよくとれていて心地よい味わい。
料理:豚肉のロースト、ラグーソースのパスタ、アジア料理と合う。

⑤ワイン名:レフォスコ ダル ペドゥンコロ ロッソ
メーカー:ボルトルッソ
ブドウ品種:レフォスコ
醸造:10月下旬に手摘み収穫。ステンレスタンクで発酵3か月 樽熟成24か月。 13.0%
特徴:紫がかったルビーレッド。ダークチェリーのコンポート、ドライローズやシナモン、黒糖、スモーキーな香り。  チャーミングな果実味で酸とのバランスがとれた味わい。

料理:スパイスの効いた料理、ジビエ、きのこのバルサミコソテーと合う。


⑥ワイン名:スキオッペティーノ ディ プレポット
メーカー:マイオン
ブドウ品種:スキオッペティーノ
醸造:手摘み 10月初旬に収穫。20日間マセラシオンの後、フランス産、スロヴェニア産オーク樽で12-15カ月発酵・熟成、その後ステンレスタンクで2-3カ月熟成。 13.5%

特徴:青紫がかったルビーレッド。ブラックべリーの果実、ピーマン、甘草の香り。 凝縮した果実味と酸とのバランスがよく、スパイシーさやミネラルが口に広がり力強い味わい。

料理:煮込み料理、仔牛のレバー、熟成したチーズ、スパイシーなアジア料理と合う。


≪ワイン販売のご案内≫ 会員様特別価格でご提供致しますので、是非ご利用くださいませ。

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数量限定ですのでお早めにどうぞ。

   お問合わせ・ご注文は セールス・レップ・インターナショナル (担当者:奥野)

 

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IVS Japan事務局

2016年8月22日 (月)

8月13日(土) 『スパッカナポリ』にて、満席での開催となりました。

テーマ≪トレンティーノ・アルトアディジェ州のワイン≫

今回は全て単一品種のワインで揃えて頂きましたので、皆様のお好みの品種を選んで頂くのにとても良い機会でした。

イタリア北部、やや東側に位置するトレンティーノ・アルト アディジェ州は
南部のトレンティーノ(イタリア語)と北部アルトアディジェ(ドイツ語・ラディン語・イタリア語)から構成されています。
Alto AdigeはSud Tirolとも呼ばれ、チロル地方南部を示し、チロル北部はオーストリア国です。

とりわけアルトアディジェのワインは、ドロミテ山塊の影響により、ミネラルが豊富という特徴があり、比較的土壌(テロワール)の個性を活かしたワイン造りが多いと言われています。

地図で見るとYの字形にブドウ栽培地域が位置し、小石や石灰を含む土壌とメンドーラ峠から吹き下ろす涼しい風により、フレッシュな酸と繊細なミネラルを生み出します。
この栽培地域の中心部がBolzanoで標高250m程度、北東にBressanone(標高600m ぶどうの畑は800m)、北西にMerano(標高300-320m程度)。   メラーノの更に西側にVal Vanostaヴェノス峡谷があり標高550m 畑は1000m といった高地に栽培がなされています。

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写真左側から①⇒⑥

①ワイン名:ロータリ ブリュット DOC
メーカー:ロータリ
産地:トレンティーノ アルトアディジェ
ブドウ品種:シャルドネ100%
醸造:発酵:ステンレスタンクで発酵 瓶内2次発酵。瓶内熟成24カ月 5.5気圧 12.5%
特徴:緑がかった淡いレモンイエロー。青リンゴ、シトラス系のアロマが豊かでフレッシュかるフルーティな味わい
料理:食前酒、チーズ

②ワイン名:アルト アディジェ ピノ ビアンコ DOC
メーカー:サンミケーレ アッピアーノ
産地:トレンティーノ アルトアディジェ
ブドウ品種:ピノ ビアンコ100%
醸造:9月~9月末に収穫。ステンレスタンクで発酵。一部MLF 13.5%
特徴:かすかに緑がかかった輝きのあるレモンイエロー。青リンゴ、洋ナシの果実の香り。
    バランスがよく、洗練された心地よい味わい。
料理:魚介を使った前菜、白身肉、ピッツァと合う。

③ワイン名:モンティッグル リースリング DOC (畑の近くの湖の名前から)
メーカー:サンミケーレ アッピアーノ
産地;トレンティーノ アルトアディジェ
ブドウ品種:リースリング100%
醸造:9月中旬に収穫。ステンレスタンクで発酵。シュール リー期間は、約5カ月 13.5%。
特徴:緑がかった淡いレモンイエロー。白桃、アプリコットのストーンフルーツのアロマ。エレガントでミネラルを感じる味わい。
    フレッシュな酸でバランスがよい。
料理:魚や野菜を使った料理、アジア料理、アスパラガス、プロシュート、山羊のチーズと合う。



≪今日のお料理≫ この他ピッツァにカフェ...

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ワインの説明の続き・・・

④ワイン名:ラーン ソーヴィニヨン DOC (アッピアーノ山の標高480-550mにあるラーンは畑名)
メーカー:サンミケーレ アッピアーノ
産地:トレンティーノ アルトアディジェ
ブドウ品種:ソーヴィニヨン ブラン100%
醸造:9月末~10月中旬に収穫。ステンレスタンクで発酵。シュール リー期間は、約4カ月 13.5%
特徴:かすかに緑がかかった輝きのあるレモンイエロー。パイナップル、ニワトコの実や蜂蜜の香り。
    生き生きとした酸と繊細なミネラルがあり、バランスがよくとれた心地よい味わい。
料理:アスパラガス、魚や白身肉、軽めのアジア料理と合う。


⑤ワイン名:サンクトヴァレンティン ゲヴュルツトラミネール DOC
メーカー:サンミケーレ アッピアーノ
産地:トレンティーノ アルトアディジェ
ブドウ品種:ゲヴュルツトラミネール100%
醸造:10月中旬~10月末に収穫。マセラシオン後ソフトにプレスし、ステンレスタンクで発酵。熟成。 14.5%
特徴:レモンイエロー。バラやトロピカルフルーツ、とスパイスの華やかで濃厚な香り。複雑でエレガントな味わいです。
料理:スパイスのきいた料理、フォアグラ、ブルーチーズ、魚介のリゾットと合う。


⑥ワイン名:アルト アディジェ ピノ ネーロ DOC
メーカー:サンミケーレ アッピアーノ
産地:トレンティーノ アルトアディジェ
ブドウ品種:ピノ ネーロ100%
醸造:9月末~10月中旬に収穫。ステンレスタンクで発酵。オークの大樽でMLF、その後約10ヶ月熟成。 13.5%
特徴:ルビーレッドやや淵がガーネット。ブラックべりーの果実の豊かな香り。まろやかな口当たりでバランスのよい味わいです。料理:肉のローストや煮込み料理、仔牛のレバー、熟成したチーズと合う。


≪ワイン販売のご案内≫ 会員様特別価格でご提供致しますので、是非ご利用くださいませ。

  数量限定ですのでお早めにどうぞ。

お問合わせ・ご注文は Eメール:info@bellatina.jp  Tel 03-3868-2048 (株)アルベロジャパン


IVS Japan事務局

2016年8月 5日 (金)

ワイナリーCantinaはチェントロ直ぐ側にある生産者Anzivinoをご紹介します。ここは偶然の出会いでしたが、人が本当に素晴らしかったことが第一印象にございます。

Nebbia(霧)が深くなる10月中旬~収穫が始まるということで、語源とされたNebbiolo品種は、イタリアの中でも基本的には限定されたエリアで生産される。ここ北ピエモンテでは、Biotipi(同遺伝子型)としてSpannaという別名を持つ。

ピエモンテ州北部でネッビオロ品種を栽培するエリアGattinara とBramaterraに畑を持ち、ニーズに合わせて、少量ながらも。泡Bollicine~ロゼ、白、Gattinara DOCG,Riserva, Bramaterra DOCと幅広くラインナップされています。

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彼女はElena、器量と愛想が良いだけでなく、本当に冴えた方です。E' veramente in gamba, non solo la bellezza di apparenza!

Gattinara DOCGは規定では発酵後2年樽、1年ボトルで寝かせる。ボトリングする前の樽からの試飲はワインの生命を感じ、いつもドキドキします。

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地下に熟成させる樽が並び、こちらの部屋にはボトリングされたワインが年代毎に並ぶ。石造の彼がAnzivinoの創始者。Anzivinoはイタリア語の意味として、『やっぱりワイン!』なので、すっかり会社名と後付けしたのかと思っていたら、なんと、先祖から受け継ぐ姓だそうで、驚きました。

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商品『FATICATO』(苦労した~の意)に使われるぶどうは収穫後12月頃まで網棚に並べて干しから醸造していきます。よって手間が掛かる分、風味もひと際。

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この辺りは古代アフリカ大陸が南米大陸より離れヨーロッパに寄せてきた際に、沢山の火山が出来上がった。この辺りValsesiaは直径15kmほどのカルデラが見られる。よって、土壌は火山岩であることも最近の研究でより明らかになった。

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現オーナーEmanueleさんは元ミラノで銀行マンだったようで、とてもエレガントで余裕の感じられる知識人。リタイア後に奥様のご実家Anzivinoを引き継ぐ事になったそうですが、未だ高校生の子育て中のパパでもある。

確か5部屋ほどだが、可愛いらしい伝統家具を備えたアグリツーリズモを併設しており、ワインも直ぐに手に入りお勧めです。

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実はオーナーの計らいで、郷土料理に興味のある私に、タイミングよく訪れた彼の親友であり、名シェフがレシピを伝授してくださった。今はスペインでレストランをなさっているそうですが、10年以上も前に皇居で1ヶ月腕を振るった経験もあるという。

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メニューはCarne Battuta(生牛肉のタルタル)、BagnaCauda(バーニャカウダ)、Polenta a concia(ポレンタにゴルゴンゾーラやパダナチーズ、バターをたっぷり混ぜて煮込んだもの、もちろん冬の料理です。)その他、Risottoなどいろいろ準備しましたが、結局食べきれず。

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Gttinara1988はとてもFINE!洗練されており、ついつい頂いてしまいました。

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 すっかりお喋りと美食、ワインで夜はふけて...  その翌日もホテル学校にアポを取ってくださり、

こんなプログラムまで用意してくださいました。 E' stata l'ospitalita' eccellente! ( ovviamente anche i vini!)

因みにこちらのワインはアビコさんが輸入なさってます。

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  18/maggio/2016   Kyoko Matsuyama

次はホテル学校 Scuola Alberghiera di gattinaraへ