2020年1月19日 (日)

1月のLunch Time Tasting レポート@イルフルロ

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テーマ:恒例 新年のヴィーノ・スプマンテ

「あけましておめでとうございます」から始まった 2020年オリンピックイヤーのLTTです。

今年もイルフルロにてイタリアのヴィーノ・スプマンテで新春を皆さんと祝います。

今回もまた、イタリア各地からスプマンテで、まずは、乾杯!!!

今回は、5種類のスプマンテを飲み比べます。
新年のお年玉で、Welcomeドリンク(1番目)以外は、なんとすべて瓶内二次発酵のスパークリングワイン!!

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スプマンテの醸造手法で、2次発酵するもの1次発酵で泡を造り出すものに分類できます。
本日は、2次発酵のもののみになります。2次発酵も大きく2つの手法があります。

1つは、瓶内で行ないメソッド トラディッショナル、シャンパーニュ方式、言い換えるとフランチャコルタ方式(フランチャコルタは地域とワイン名も兼ねる)。

もう1つは加圧タンクで行ないシャルマ方式。
それぞれ、どれがどの方式で造られたかを考察しながら飲んでください。

また、最近の流行でもあるドサージュが少ないもの。
イタリアのスプマンテでは、果実味が芳醇なためドサージュをしなくても甘味が残るものもあります。
造り手は、ノン ドサージュとして、門出のリキュールを入れずにリリース。
イタリアでは、PAS DOSE(パ ドセ)と表記しているものもあります。同じ意味です。

ヴィーノ・スプマンテの残糖は、以下の表記になる
Pas DosO/Brut Nature 0ー3g/l
Extra Brut 0ー6g/l
Brut 0ー12g/l
Extra Dry    12ー17g/l
Secco(Dry) 17ー32g/l
Semi Secco 32ー50g/l
Dolce 50g/l以上

これも、どれがパ ドゼか当ててみてください。上級者の方は、ピノ・ネロ比率が高いものはどれかも考えてみてください。

ここで、SOPEXA調べより、
主要6市場(ベルギー、カナダ、米国、日本、中国、香港)のインポーター、卸売業者、小売業者を含む781の専門家を調査対象とし、
今後2年間の市場展開およびトレンド予測の主要ポイントの中でイタリアワインに関連する内容をお話します。

頑張っているイタリアワイン!!

■根強い人気のフランスワイン
ワインでは、回答者の92%が最も人気のあるワイン生産国としてフランスを挙げています。
フランスに続き、76%がイタリア、さらに71%がスペインと回答しています。

■全市場におけるスパークリングワイン - プロセッコおよびカヴァ の売上
プロセッコは、全市場で売り上げの伸びが見られますが、特に北米では最も良く売れています。
一方カヴァは、日本およびベルギーで最大の売上成長率が見込まれています。

■中国および香港の動向をクローズアップ。
中国では、ワインの取扱商品が大幅に減少している傾向にありますが(平均4.8生産国のワインを販売)、取扱量はフランスワインが第1位、
続いてオーストラリアワインが第2位と良好な売り上げを確保しており、さらにイタリアが第3位、チリが第4位と続きます。

■高まるイタリアワイン人気
調査対象者の41%が、今後2年間でイタリアワインの売上が伸び、世界トップレベルの売上高を誇る国々と肩を並べる人気ワインになるとの見解を示しました。
イタリアワインの人気が最も高いのはカナダで、専門家の約67%が、2017年、同国の売上高ランキングでイタリアワインがトップ3入りしたと回答しました。
また、今後2年の動向予測では、56%の専門家が、イタリアワインの売り上げは大幅に伸び、他国のワインと比較してもトップクラスの伸び率になると見込んでいます。
また、イタリアワインは中国においてますますその知名度が増しており、調査対象者の43%が、2017年、同国の売上高ランキングでイタリアワインがトップ3にランクインしたと回答しました。
このことから、中国では近年イタリアワインの人気に拍車がかかってきたと考えられます。
その理由として、回答者の42%が今後2年間にわたり売上増加が見込まれる上位3生産国にイタリアが名を連ねる と指摘していることが挙げられます。
ワインのディレクター、Andrea Ferrero(アンドレア・フェレロ)氏は以下のように述べています。
中国やカナダで、イタリアワインが他国のワインを押さえ、人気を博している要因としては主に以下の3点が挙げられると考えています。
まず一つ目は、イタリアは地域による多様性に優れていることから、「生物多様性」とも言えるほど極めて多種多様なブドウ品種を有するという点です。
古くから栽培され、受け継がれてきた土着品種のバリエーションは実に豊富で、こうした特徴によりヨーロッパ以外の国々でイタリアワインへの関心がますます高まっていることは明らかです。
2点目は、その優れたコスト・パフォーマンスです。
個人的には、厳密に管理が行われ高品質を誇るイタリアのさまざまな原産地呼称ワインが、他国のワインに比べ、購入し易い価格で販売されているのが強みで、好調に売り上げを伸ばしている主な理由の一つであると思います。
さらに3点目として、イタリアワインの生産者たちが世界各国に足を運び、ワインの輸出拡大に奔走してイタリアワインの知名度を高めるべく、ひときわ尽力した成果が表れ、またその取り組みの中で生産者たちの専門的な知識や技術が広く受け入れられたことも強みとなっていると思います。」

今後、ボルドーのグランヴァンみたいに、値段が高騰しなければいいが。心配です。

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【ワインリスト】

①ワイン名:キュヴェ・プラティナム・エディション ブリュット NV   11.5%
メーカー:ナターレ・ヴェルガ社
産地:エミリア・ロマーニャ州
ブドウ品種:シャルドネ80%、ピノ・ネーロ20%
醸造:ぶどうを収穫後、圧搾、プレスし、ステンレスタンク内で発酵および熟成。加圧タンク(アウトクラーヴェ)内で4か月間の二次発酵(シャルマ方式)。 
特徴:輝きを帯びた麦わら色。細やかな泡立ち。柑橘系のフレッシュな香り、白い花のフローラルな香り。
   味わいは、フレッシュな果実味と程よい酸味で優しい口当たりでバランスがよく、塩味や後味に苦みを感じる辛口なスパークリングワイン。
料理:アペリティーヴォ。

②ワイン名:アンジェロ パドゼ・メトド・クラシッコ 2011   11.5% テラージュを2012年6月21日。デゴルジュを2016年3月8日
メーカー:レ・ヴィーニェ・ディ・アリーチェ社
産地:ヴェネト州
ブドウ品種:ピノ・ネーロ主体
醸造:ブドウを収穫後、ステンレスタンクで1次発酵後、ノンフィルター、SO2無添加で、天然酵母を使用し、瓶内2次発酵、6ヶ月間シュールリーを行い、42ヶ月熟成させる。
    パドセ(門出のリキュール無添加)。
特徴:輝きのあるレモンイエロー(ゴールド)。細やかで持続性のある泡立ち。オレンジの花、かりんに加え、キャラメル、ほおずきの香り、ブリオッシュの香り。
   味わいは、バドゼ(ノン ドサージュ)らしくきりっとした味わいですっきりとした辛口なスパークリングワイン。
料理:カプレーゼ、ボンゴレビアンコ、魚介のサラダに合わせる。


③ワイン名:フランチャコルタ ロゼ NV DOCG 12.5%
メーカー:コンタディ・カスタルディ社
産地:ロンバルディア州
ブドウ品種:シャルドネ65%、ピノ・ネーロ35%
醸造:8月下旬から9月上旬にかけてブドウを収穫後、1次発酵、瓶内二次発酵させ、30カ月のシュールリー。
特徴:輝きのあるサーモンピンク。細やかで持続性のある泡立ち。赤系ベリーの果実の香り、バラの花びら、トーストの香り。
   味わいは、テクスチャーがしっかりとしていて透明感があり、フレッシュな果実味と伸びやかな酸を感じるエレガントなスパークリングワイン。        
料理:アンティパスト、地鳥のソティや中華料理全般。


④ワイン名:イル マッターリオ ドサージュ ゼロ NV 12.5%  MATTA(マッタ)とはこの地方の方言でクレイジーの意味
メーカー:カンティーナ・デッラ・ヴォルタ社
産地:エミリア・ロマーニャ州
ブドウ品種:シャルドネ65%、ピノ・ネーロ35%
醸造:ブドウを収穫後、1次発酵し、瓶内二次発酵後、最低24か月間のシュールリー。
特徴:輝きのある緑がかったレモンイエロー。細やかで持続性のある泡立ち。シトラス、オレンジ、蜂蜜、白い花のアロマに加え、ナッツの香り、トースト香。
   味わいは、テクスチャーがしっかりして、ノン ドサージュらしくきりっとした味わいで洗練されて、後味に苦みを感じるエレガントなスパークリングワイン
料理:ウサギ、鶏肉、魚介料理、熟成したチーズに合わせる。


⑤ワイン名:ミッレジマート・スプマンテ・パドゼ 2013   12.5%
メーカー:コントラット社
産地:ピエモンテ州
ブドウ品種:ピノ・ネーロ80%、シャルドネ20%   ピエモンテ州アスティ県カッシナスコ、カネッリ、ロアッツォーロ、コスティリオーレ・ダスティの畑。(2012VTからすべてピエモンテ州産のブドウを使用)
醸造:8月最終週に手摘みで収穫。畑ごとに選別し、冷却して破砕。フリーランジュースのみを使用する。一次発酵後、収穫翌年の5月にブレンド・瓶詰。瓶内二次発酵の後、
   48ヶ月以上澱とともに瓶内で熟成。ルミュアージュ(動瓶)は手作業で、4週間かけて行われる。ドサージュなし
特徴:濃いルビーレッド色。ブラックチェリーやざくろのような香り、樽からのナッツ、コーヒーのような香りと白コショウ、ドライローズ、クローヴやたばこの香りなど複雑。
   味わいは、ふくよかで豊かな果実味とシルキーなタンニン、調和のとれた伸びやかな酸味でバランスがとれ、しっかりとした骨格を持つ辛口赤ワイン。まだ若い。
料理:肉料理全般、中華料理、ウオッシュタイプのチーズに合わせる。

【合わせるお食事】

①前菜 イワシのソテー バジルとフリッシュトマトのソース

②野菜と魚介のフリット (野菜、海老、牡蠣)

③オリーブ豚のカツレツ パルミジャーノとクリームのソース

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【今回の会場】 

IL FURLO (イル フルロ)

〒101-0047 東京都千代田区内神田1-2-6 産広美工ビル1F

 (大手町駅 徒歩5分/ 神田駅 徒歩8分)

TEL:03-3293-0194

  


IVS Japan事務局