2019年12月11日 (水)

12月のLunch Time Tasting レポート@PASTARS

今年最後のLTTはカンパーニャ州のワインをテーマに開催!

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IVS初となる会場『ワイン食堂PASTARS』にて、アットホームな雰囲気の中、お楽しみいただきました。

テーマ:カンパーニア州のワイン

カンパーニアを代表する3つの白ブドウの品種の比較テイスティング。
泡は、ファランギーナ種。
白ワインは、同じ造り手の同じヴィンテージ、同じ醸造方法での比較テイスティング。グレコ・ディ・トゥーフォ種とフィアーノ種
カンパーニアを代表する黒ブドウのアリア種の地域違いのテイスティング。

さて、皆さんのお好みは?

カンパーニア州の位置の確認
イタリア半島の南西部に位置するカンパーニア州は、北はラツイオ州、モリーゼ州、東はプーリア州、バジリカータ州に接している。
固有品種が多い州の1つで、ギリシャの植民地マグナ・グラエキアとして古代から栄え、ネアポリスと呼ばれていたナポリは重要都市であった。
西ローマ帝国減亡後、東ゴート族、ランゴバルド族の支配を経て、東ローマ帝国の属州となった。12世紀にはノルマン支配下に入り、その後フランスのアンジュー家のもとナポリ王国となり、スペインのアラゴン王家、ブルボン家の支配を経て、1861年イタリア王国に併合された。

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今回のテイスティングして頂く生産地
<<アヴェリーノ県イルピニア地方>>
3つのDOCGがあり、「タウラージ」、「フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ」、「グレコ・ディ・トゥーフォ」が偉大なワインを造り出す産地。
冷涼産地であるため北イタリアワインのようだと言われている。

ウラージは、南のバローロといわれることも。場所は、カンパーニア州中央部、平地や川、山や丘陵などが入り組む複雑な地形は風通しがよく、日照量も多い。ワインにとって大事な昼夜の寒暖差が大きい。
ティレニア海の影響を受けて温暖で、季節風が顕著に現れる。冬は12月後半から3月までで寒く雨が多い季節で1月には平均気温7℃。氷点下の日もある。なんと毎年雪が降ります。
土壌は、古くからの堆積層と、ヴェスヴィオ火山の火山灰とで構成される土壌でぶどうに豊富なミネラルを与える。

<<カゼルタ県ファレルノ>>
北にあるラツィオ州(ローマがあるところ)に近いカンパーニア州の北西部、ティレニア海沿岸のモンドラゴーからマッシコの丘陵地帯岸で、暑く乾燥した気候で、海の影響を受ける。
細かい砂質で白い色調の火山性石灰質土壌。水の少ない土地だからこそ、ブドウの木が深く地中に根を伸ばし、リンやカリウムなどのミネラルを地中深くから吸収して、より凝縮感のあるブドウを実らせる産地。
ここは、古代ローマ時代、「ファレルヌム」と言う銘酒が生まれた地であるが、現在の「ファレルノ」は、ヴィッラ・マティルデ社(今回の4番目のワイン)によって再興された。

<<サレルノ県チレント>>
サレルノ県の中部・南部一帯にあたり、ティレニア海沿岸地域にはサレルノ湾やポリカストロ湾を有する。
南イタリアの重要な観光地のひとつである。1991年には、ヴァッロ・ディ・ディアーノと合わせて、ユネスコの世界遺産、「チレントおよびヴァッロ・ディ・ディアーノ国立公園」に指定された地域。
カンパーニア州南東の広がる広大な地域のDOCの、赤・ロゼ・白。平凡なワインと評されていたが、近年ようやく完熟したブドウからフルーティーなトロピカル・フルーツ、チェリーを感じさせるワインは、高コストパフォーマンスと注目される産地。

今回は、お出ししませんがナポリ県ヴェスヴィオ産地で有名なワインの1つにキリストの涙を意味するヴェスヴィオ・ラクリマ・クリスティがある。
このワインについて、なぜキリストの涙という名称の由来は? 赤ワイン?白ワイン?
由来は、一説によるとサターンが、神の国の「土地」を持って逃げようとしたとき、その土地をナポリの地で落としてしまいナポリの街が出来た。
ところが、この街の人々は悪の限りを尽くしていたため、天上からこれを見ていたキリストは悲しんで涙を流したところにブドウの樹が生え、素晴らしいワインが出来たので、このワインを「ラクリマ・クリステイ(キリストの涙)」と名付けられた。
涙だから、白? いやキリストの血はワインだから赤? いや実は、両方あります。
白ワインは、Coda di Vorpeコーダ ディ ヴォルペ種 (ぶどうの房が長い形から「キツネの尻尾」と呼ばれる)
赤ワインは、Piedirosso ピエディ ロッソ種 (ぶどうが熟すと梗が赤くなることから「赤い足」と呼ばれる)

今回の生産者の紹介
【フェデリチャーネ・モンテレオーネ社】 (1番目のワイン)
カンパーニャ州ナポリ近郊のマラーノにあります。
同社は約800年前イタリア南部のシチリア島を含む広大な地域を統治していた神聖ローマ帝国皇帝フレデリック2世が、ハンティングのためにこの地に建てたモンテレオーネ城の領地内にあります。
創業者であるアントニオの時代からこの地で愛飲されているグラニャーノDOCを生産しているワイナリー。

【マストロベラルディーノ社】 (2,3番目のワイン)
イタリア、カンパーニャ州、ヴェスヴィオ火山の麓に位置する、1878年創業のマストロベラルディーノ社。
ワイン造りの歴史そのものはなんと1750年頃から脈絡と続いているというまさに名門。
2代目当主であるピエトロ氏が「マストロ=名匠」という称号を得たため、「マストロベラルディーノ」というワイナリー名になりました。
時代の波の中で、周囲のワイナリーが国際品種に植え替えを行う中でもカンパーニアで唯一、頑なにカンパーニャの地品種に拘り、
テロワールを重視し、量より質を求めたワイン造りの道を歩んでいるワイナリー。

【ヴィッラ・マティルデ社】 (4番目のワイン)
カンパーニア州カゼルタ県チェッロレ。創業は、1965年。
ナポリから海岸線に沿って北へ1時間ほど車を走らせたローマとナポリの中間にあたる場所にヴィッラ・マティルデ社の本社とメインワイナリーがある。
このあたりはかつて“ファレルノ”と呼ばれた土地で、古代ローマ帝国の時代から“Ager Falernus(アジェル・ファレルヌス=ファレルノの大地)”という名前で知られており、
オリーブオイルや野菜、そして高品質ワインの産地として有名な土地でした。
古代ローマ帝国の歴代皇帝たちはカプリ島やソレント半島に別荘を持ち、ローマから別荘に向かう中継地点としてこのファレルノの土地で美味しいワインを飲み、
調達して旅を続けたそうです。しかし、いつしか大きな町や港も影を潜め、ファレルノという銘壤地も過去の栄光に。
フランチェスコ・パオロ・アヴァッローネは、ファレルノのワインに魅せられ、姿を消した伝説的なワインをロッカモンフィーナ山の斜面の丘陵地帯に広がる畑で復活させたワイナリー。

【ルイージ・マッフィーニ社】 (5番目のワイン)
マッフィーニは元来この地でブドウ栽培を長きにわたって行なってきた。現当主であるルイージの代になり1996年から自社でのワイン造りをはじめた。
原生品種にこだわり試行錯誤を繰り返しながら、着実に16haにまで葡萄園を拡張してきた。
マッフィーニをはじめ、このチレント地域の個人生産者は幾多の個性を放つワインを生み出しており、今、目の離せないエリアとなった。
畑は、海岸線に隣接したカステッラバーテの地は、潮風の抜ける特殊な環境に日照の長い南西に向きで、土壌は石灰岩を含む火山岩土が主体で、
まさにアリアーニコに最適な土壌。
マッフィーニの目指したワインスタイルは、どれも南イタリアの恵まれた太陽を享受しながらも、土壌や気候をイメージできるフィネスを兼備えたスタイリッシュな
ワイン造りをするワイナリー。

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【ワインリスト】


①ワイン名:フレグレオ NV    12.0%
メーカー:フェデリチャーネ モンテレオーネ社
産地:カンパーニア州
ブドウ品種:ファランギーナ100%
醸造:ナポリ県コッリーナ・ディ・カマルドーリの畑よりぶどうを収穫。シャルマ方式で二次発酵を行い、12ヶ月のシュールリー後、瓶内で3ヶ月間。 
特徴:輝きを帯びた黄色がかった麦わら色。細やかで持続性のある泡立ち。柑橘系のフレッシュな香り、白い花のフローラルな香り。
   味わいは、フレッシュな果実味と程よい酸味で優しい口当たりでバランスがよく、塩味や後味に苦みを感じる辛口なスパークリングワイン。
料理:アペリティーヴォ、アンティパスト、ペペロンチーノのパスタ。

②ワイン名:グレコ・ディ・トゥフォ DOCG 2018      12.5%
メーカー:マストロベラルディーノ社
産地:カンパーニア州
ブドウ品種:グレコ 100%
醸造:ブドウを収穫後、発酵、熟成はステンレスタンク(ブドウが持っている風味重視)。
特徴:ストローイエロー。洋ナシ、白桃、白い花のフレーバーに、白コショウ、火打石の香り。
   味わいは、ミネラリティで、フレッシュな軽快な果実味と伸びやかな酸、塩味、後味に苦みを感じるフレッシュな辛口白ワイン。        
料理:アンティパスト、地鶏のソティやタコのワイン煮。

③ワイン名:フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ DOCG  2018   12.5%
メーカー:マストロベラルディーノ社
産地:カンパーニア州
ブドウ品種:フィアーノ 100%
醸造:ブドウを収穫後、発酵、熟成はステンレスタンク(ブドウが持っている風味重視)。
特徴:シトラスや白い花のアロマに加え、洋ナシ、アプリコット、白い花のニュアンス。
   味わいは、ふくらみのあるフレッシュな果実で蜜蝋のような甘やかな味わいと後味に鉱物的ミネラルと苦みを感じる辛口白ワイン
料理:カプレーゼ、ボンゴレビアンコ、魚介のサラダに合わせる。

④ワイン名:アリアニコ・カンパーニア 2014  13.5%
メーカー:ヴィッラ・マティルデ社
産地:カンパーニア州
ブドウ品種:アリアニコ 100%
醸造:ブドウは10月下旬に収穫し、除硬・破砕後、果皮とともに低温でマセラシオン、26℃で約20日間アルコール発酵。タンクを移し変え、マロラクティック発酵。
   ステンレスタンクと伝統的な樽(大樽)で3ヶ月熟成。
特徴:輝きのあるルビーレッド色。チェリー、プラムの果実の香りとフローラルな香り、桑の実、白コショウ、リコリス等のスパイスの香り。
   味わいは、芳醇な果実味とシルキーなタンニン、広がりのある酸味があり、後味に若干の苦みで全体的にしまり、骨格がしっかりしたバランスのよい辛口赤ワイン。
料理:ラグーソースのパスタや、肉料理全般に合わせる。

⑤ワイン名:クレオス・チレント・アリアニコ 2016   14.0%
メーカー:ルイジ・マッフィーニ社
産地:カンパーニア州
ブドウ品種:アリアニコ 100%
醸造:ぶどうを収穫し、ステンレスタンクで発酵し、アリエ産バリック 6ヶ月、瓶熟 3ヶ月熟成させる。
特徴:濃いルビーレッド色。ブラックチェリーやざくろのような香り、樽からのナッツ、コーヒーのような香りと白コショウ、ドライローズ、クローヴやたばこの香りなど複雑。
   味わいは、ふくよかで豊かな果実味とシルキーなタンニン、調和のとれた伸びやかな酸味でバランスがとれ、しっかりとした骨格を持つ辛口赤ワイン。まだ若い。
料理:肉料理全般、中華料理、ウオッシュタイプのチーズに合わせる。

(瀬戸)

【ワインにあわせるお料理】

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前菜が魚介のフリット青海苔風味、メランツァーノとトマトと肉ソースのオーブン焼き、
プリモがプッタネスカ、セコンドは岩手産 久慈ファームの佐助豚のグリルです。

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次回は2019年最後のイベント、12月28日(土)忘年会・ディナータイムテイスティングを行います。

イタリアワインと串揚げ料理を合わせます。是非ご参加お待ちしております。

(IVS Japan事務局)


■■■ 12月 LTT ランチタイムテイスティング 

 テーマはカンパーニャ州のワイン

【日程】12月7日(土)12:00~14:00 (受付開始11:45)
 
【場所】ワイン食堂 PASTARS
    (赤坂見附駅 徒歩2分/赤坂駅 徒歩4分)
      東京都港区赤坂3-19-9 オレンジボックスビルB1F

【会費】IVS会員: 3,500円 ビジター:5,000円  

    ※当日の入会で会員価格が適用されます。
    ※キャンセルチャージ:12月4日(水)~100%