3月29日(水)のDinner Time Tastingは初めて元住吉Osteria Boccanoにて開催致しました。
テーマ:イタリアワインの多様性~DOCG基本編~
イタリアワインの多様性があるといわれるのには、
ヨーロッパ(フランス)と比べて、イタリアは、
山:アルプス、イタリア半島の背骨といわれるアペニン山脈、
海:アドレア海、テレニア海、イオニア海
風:アルプスからの冷たい風、アフリカ大陸からの熱い風(
今回は、ブドウ産地の気温と降雨量を比較してみます。
その前に、1年間のブドウ育成について触れます。
北半球で考えますと
1月、2月:ブドウの樹は休眠中 <=剪定
3月~5月:発芽 (10℃を超えると萌芽)、展葉
※この時期に雹が降ると新芽や葉にダメージが起こり発育不良
6月、7月:開花 (開花から7日間で結実)
※この時期に雨が降ると花ぶるいが起こり結実不良
8月、9月:果粒肥大、色づき、成熟
9月、10月:収穫 (開花から約100日で収穫 ※開花が早く成熟が遅いものもある。アリアニコなど)
11月、12月:落葉、休眠
ブドウの発育には、以下の温度と雨量がよいとされています。
気温は、年平均気温10~20℃ ただし、ワイン用10~16℃
開花期15~25℃、
着色、成熟期は、20~25℃かつ日中寒暖差が大きい
日照量は、1300~1500時間(
降雨量は、年間降雨量500~900mm 日本1000~1200mm
今回の産地(北から南へ)
ピエモンテ州(トリノ):5番目のワイン:バローロ
年平均気温11.8℃、年間降雨量917 mm
発芽時の平均気温11.5℃
着色、成熟期3か月の平均気温17.2℃、平均寒暖差10.3℃
ロンバルディア州(ミラノ):1番目のワイン:フランチャコルタ
年平均気温12.5℃、年間降雨量944 mm
発芽時の平均気温12.3℃
着色、成熟期3か月の平均気温18.2℃、平均寒暖差10.3℃
ヴェネト州(ヴェローナ):6番目のワイン:レチョート・ディ・
年平均気温12.6℃、年間降雨量822 mm
発芽時の平均気温13.6℃
着色、成熟期3か月の平均気温16.7℃、平均寒暖差10.7℃
トスカーナ州(フィレンツェ):3番目のワイン:キアンティ・
年平均気温14.6℃、年間降雨量912 mm
発芽時の平均気温13.5℃
着色、成熟期3か月の平均気温20℃、平均寒暖差12.7℃
カンパーニア州(ナポリ):2番目のワイン:フィアーノ ディ アヴェッリーノ
4番目のワイン:タウラージ
年平均気温15.4℃、年間降雨量1007 mm
発芽時の平均気温14.8℃
着色、成熟期3か月の平均気温19℃、平均寒暖差10.7℃
ちなみに
フランスボルドー
年平均気温12.5℃、年間降雨量897 mm
発芽時の平均気温11.8℃
着色、成熟期3か月の平均気温16.8℃、平均寒暖差11.0℃
フランスブルゴーニュ
年平均気温10.6℃、年間降雨量732mm
発芽時の平均気温10.1℃
着色、成熟期3か月の平均気温15.7℃、平均寒暖差10.0℃
日本北海道余市
年平均気温7.9℃、年間降雨量1353mm
発芽時の平均気温5.7℃
着色、成熟期3か月の平均気温16.3℃、平均寒暖差10.0℃
日本山梨県勝沼
年平均気温14.5℃、年間降雨量1081 mm
発芽時の平均気温13.2℃
着色、成熟期3か月の平均気温21.9℃、平均寒暖差10.3℃
日本長野県佐久
年平均気温11.1℃、年間降雨量961 mm
発芽時の平均気温9.3℃
着色、成熟期3か月の平均気温18.9℃、平均寒暖差10.7℃
日本神奈川県横浜 ワイン産地ではないが
年平均気温16.1℃、年間降雨量1689 mm
発芽時の平均気温14.1℃
着色、成熟期3か月の平均気温23.1℃、平均寒暖差6.4℃
※画像をクリックで拡大します。
今回はワインでどれがお好きですかのアンケートをしました。
(投票は1人6回まで。22名の参加者でしたので、ワイン名の隣に人気度を記
【今回のワインリスト】
①ワイン名:フランチャコルタ・ブリュット NV DOCG 人気度(7/22名)
メーカー:ラ・モンティーナ社
産地:ロンバルディア州
ブドウ品種:シャルドネ85%、ピノ・ネロ15%
醸造:
特徴:輝く麦わら色。柑橘系、洋ナシの果実の香、
きれいな酸味があり余韻も長くエレガントな味わいの辛口スパーク
料理:アンティパスト、シーフード料理に合わせる
②ワイン名:フィアーノ ディ アヴェッリーノ 2014 DOCG 人気度(5/22名)
メーカー:トッリチーノ社 (アツィエンダ・アグリーコラ・トリッチーノ)
産地:カンパーニア州
ブドウ品種:フィアーノ100%
醸造:収穫は10月始めに行われる。
特徴:輝きのある明るいレモンイエロー。
味わいは柑橘系フルーティーさとミネラル、苦みもあり、
料理:春野菜のフリットや魚介料理に合わせる。
③ワイン名:キアンティ・クラッシコ 2014 DOCG 人気度(19/22名)
メーカー:テヌータ・ディ・ビッビアーノ社
産地:トスカーナ州
ブドウ品種:サンジョヴェーゼ97%、コロリーノ3%
醸造:ブドウは通常9月後半から収穫を始める。
土壌は、
特徴:鮮やかなルビーレッド色からガーネットも出はじめている。
活き活きとしたほどよい酸味とシルキーなタンニンを持ち、
料理:サラミなどの前菜、チーズ、
④ワイン名:タウラージ 2011 DOCG 人気度(15/22名)
メーカー:スクオット社
産地:カンパーニア州
ブドウ品種:アリアニコ 100%
醸造:ブドウは、樹齢15~20年で手摘みの収穫、
特徴:濃いルビーレッド。ドライのイチジクやブラックチェリー、
凝縮した果実味と酸とのバランスがとれ、
料理:ジビエのローストや肉のグリルに合わせる。
⑤ワイン名:バローロ 2011 DOCG 人気度(14/22名)
メーカー:デマリエ社
産地:ピエモンテ州
ブドウ品種:ネッビオーロ 100%
醸造:マセラシオンを長めに行い、
サンタマリア・ディ・ラ・モッラ地区の標高210メートル。
特徴:輝きのあるルビーレッドでガーネットも出はじめている。
凝縮した果実、シルキーなタンニン。
料理:牛肉、ジビエ、熟成したチーズに合わせる。
⑥ワイン名:レ・コロンバーレ レチョート・ディ・ソアーヴェ 2011 DOCG 人気度(14/22名)
メーカー:ピエロパン社
産地:ヴェネト州
ブドウ品種:ガルガーネガ 100%
醸造:完熟度が最も高く健全な果粒のみを選び、
除梗、
瓶熟は最低6ヶ月間。 優良年のみ造られる 12.5%
特徴:琥珀色に近い黄金色。熟した果実、ドライアプリコット、
きれいな酸味もあり心地よい甘味が余韻にもつながり、
料理:アーモンドなどナッツを使用したデザート、ジェラート、
(瀬戸)
【今回のお料理】
Amuse : Insalata di nervetti 仔牛アキレスのサラダ仕立て~サルサヴェルデ
フランチャコルタと。
Antipasto : Antipasto misto alla Campania カンパーニアの前菜の盛り合わせ
白ワイン1本目のフィアーノに合わせて。
Primo(1): Pappa al pomodoro con porpetta di pollo パッパアルポモドーロ 大山鶏のポルペッタ添え
Bibbianoのキャンティ・クラシコ2014と合わせる
Primo(2): Sartù di riso サルトゥ ナポリ風お米のティンバッロ
タウラージと合わせて。
Secondo: Brasato di manzo al Barolo ピエモンテ風~国産牛ほほ肉のバローロ煮込み
非常にエレガントな、デマリエのバローロと。
お世話になったオーナーシェフ野口さん(左)とボッカーノの皆さん
IVS Japan法人会員でもあるボッカ―ノの野口シェフの素晴らしく贅沢な内容のメニューとワインを皆様で堪能致しました。皆様、ご参加誠にありがとうございました。
IVS Japan事務局