2018年9月29日 (土)

9月Dinner Time Tasting②レポート~秋に楽しむDOCG

9/27(木)元住吉のオステリア・ボッカーノにて、DOCGをテーマに

ディナータイムテイスティングを開催いたしました。

品種のもつ個性や多様性はイタリアワインの大きな魅力。

今回はブラインドで、各ワインをテイスティング致します。

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【ワインに合わせたお食事】

Mousse di Parmigiano Reggiano パルミジャーノのムース

Insalata Mista 彩どり野菜のサラダ

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Seppie in Zimino イカと青菜のインツェミーノ

Carpaccio カルパッチョ

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Caprese トマトとモッツァレラ

Orecchiette con Acciughe e Broccoli アンチョビとブロコッリのオレッキエッテ

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Tagliatelle al Ragu alla Bolognese タリアテッレのボロネーゼ

Maiale “IWACHU” alla griglia 岩中豚のグリル

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DOCGとは、
Denominazione di Origine Controllatta e Garantita
デノミナツィオーネ ディ オロージネ コントロッラータ エ ガランティータ
統制保証つき原産地呼称ワインで、イタリア政府が決める格付けでこの地域の特徴を表現している素晴らしいワイン。
その証として証明するシールが貼られている。

2017年3月現在、74銘柄が認可されている。
※Lison DOCGに関して、        
フリウリ ヴェネツィア ジューリアとヴェネトにまたがっているが1つのDOCGでカウントする

本日のワインについて、スパークリング1種と白ワイン3種類、赤ワイン4種類、合計8種類の飲み比べです。
すべてDOCGのワインです。それぞれ個性を発揮したワインをセレクトしました。
また、今回はストーリーのあるワインを厳選。自分の気に入ったワインを探す会でした。

<1本目:スパークリング>
 ワインは、コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコ・スペリオーレDOCG エクストラ・ドライ NV
 DOCG名は、コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコ
 この生産者は、カペルネ・マルヴォルティで日本に初めて輸入されたプロセッコです。
 カペルネ・マルヴォルティは、1868年にアントニオ・カペルネ氏が創設。
 日本では、1868年は明治元年です。五箇条の御誓文、(4月)江戸城無血開城の年でした。
 第二次世界大戦後、三代目のアントニオ・ジュニアはシャルマ方式をより完璧なものとしプロセッコの名を世に広めた作り手でもあります。
<2本目:白ワイン>
 ワインは、テッレ チェヴィコ アルバーナ ディ ロマーニャ セッコ
 DOCG名は、ロマーニャ アルバーナ
 この生産者は、チェヴィコ社で1950年代前半に協同組合でワインを造り始めたことから始まった。
 現在ではロマーニャ全域で、サンジョヴェーゼ種やトッレッビアーノ種などを使ったロマーニャ地方特有の伝統的なワインを幅広く生産しています。
<3本目:白ワイン>
 ワインは、ロエロ・アルネイス 
 DOCG名は、ロエロ
 この生産者は、マッテオ・コレッジアで1935年に設立。
 日本では、1935年は昭和10年です。2.26事件のあった前年にあたります。
 当初は様々な果実栽培や畜産業を営んでいましたが、ワインの生産を始め、1987年にロベルト・ヴォエルッツィオのすすめで自社醸造、瓶詰めを開始した。その後、エリオ・アルターレなどの助言を得ながらロエロの、マッテオ・コレッジアのスタイルを築き上げた。
<4本目:白ワイン>
 ワインは、タエッラ ヴェルメンティーノ ディ ガッルーラ スーペリオーレ メオール 
 DOCG名は、ヴェルメンティーノ ディ ガッルーラ
 この生産者は、カンティーナ ターニ社で1980年に設立。その場所は、ガルーラ地区のオルビア(港町)にあり、コスタ・エスメラルダ空港のそばで、オルビアの海岸からわずか15分、ガッルーラの後背地にある丘陵地帯のモンティにあります。
 メオール ヴェルメンティーノ ディ ガッルーラは、2012年がファーストリリース。その年のワインです。
<5本目:赤ワイン>
 ワインは、ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート ブリック ド ビアンク
 DOCG名は、ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート (2010年にDOCGに昇格)
 この生産者は、ルカ フェラリス家でD.O.C.G. ルケ ディ カスタニョーレを生産する7つの地区の中でも、最大規模の家族経営の生産者。
 ブドウ品種のルケは、ピエモンテ州、アスティの北東に位置するカスタニョーレ モンフェッラートの土着品種で生産量も少ない。
 ワインになった時の特徴は、色調は紫がかったルビーレッドでバラの花やスミレ、チェリーを思わせる非常に華やかでアロマティックな香りを放す。タンニンは、細かく繊細で、果実味が豊かでヴェルヴェットのようにしなやかな口当たりです。
 今回の目玉の1つでした。
<6本目:赤ワイン>
 ワインは、テヌータ ロンドラ ヌオーヴァ ヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノ
 DOCG名は、ヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノ
 この生産者は、ルフィーノ社で1877年に名家ルフィーノ男爵家の2人の従兄弟(イラリオとレオポルト)によって創立。
 現在は、イタリアワインにおける重鎮の一族のフォロナーリ家が経営を行っている。
 このワインは、ロンドラ・ヌオーヴァ・エステートヴィンヤードでモンテプルチアーノエリアのValiano村とAbbadia di Montepulcianoの近くで南西、南東、北東といろいろな向きの畑からのワインです。
<7本目:赤ワイン>
 ワインは、ブルネッロ ディ モンタルチーノ
 DOCG名は、ブルネッロ ディ モンタルチーノ
 この生産者は、カナリッキオで1988年に設立。場所はモンタルチーノの北東、トレニエッリ。
 現当主フランコとその父により始められたアジィエンダ(醸造所)で、家族経営。
 伝統的醸造を行ないバリックは一切使用せず、樽の材質はスラヴォニア産の高品質な物で容量は27hl、45hl、50hlの3タイプをヴィンテージの特性に合わせて使い分けている。発酵はステンレスタンクで温度コントロール機能はなく、ルモンタージュと室温調整で32~33℃をキープして醸している。
<8本目:赤ワイン>
 ワインは、バローロ・ダグロミス
 DOCG名は、バローロ
 この生産者は、ガヤ(ガイヤ)家がスペインのカタロニア地方からピエモンテ州に来たのは、17世紀半ば。1859年にジョバンニ・ガイアがワイナリーを設立。
 日本では、1859年は安政6年です。その年の翌年に桜田門外の変があった年になります。
 現当主アンジェロ・ガイアは4代目です。ピエモンテ州で初めてフランス産の小樽を使用したり、フランス系品種のカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネを採用したりとその革新的な行動で知られています。バローロボーイズの一人。
 ダグロミスは、ガヤが所有する「コンテイザ」を生むラ・モッラの畑と、「スペルス」を生むセッラルンガの畑の個性を混醸したワイン。
 両村の畑は、石灰、粘土、泥土が主体の土壌で、ラ・モッラの畑には砂質もありやわらかい土壌からの個性でエレガントさとやわらかいタンニン、花の香りを与え、一方のセッラルンガダルバの畑はラ・モッラよりも150mほど高い位置にあり、粘土質が強く冷たい土壌から引き締まったボディと酸味をワインに与える。まだまだ若くて開きが遅かったが、これはこれで素晴らしいワインでした。これも目玉の1つです。

ということで、白ワインは、品種の個性も楽しめイタリアの北から南への比較テースティング。赤ワインは、銘醸で知られる州のピエモンテ州VSトスカーナ州の比較テースティングでした。
今回も偉大なるイタリアワインに感謝し、DOCGワインの飲み比べも大成功!!
次回も・・・・

【ワインリスト】
①ワイン名:コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコ・スペリオーレDOCG エクストラ・ドライ 11%
メーカー:カペルネ・マルヴォルティ
産地:ヴェネト州
ブドウ品種:グレラ 100%
醸造:ぶどうの収穫後、ステンレスタンクで発酵し、12月にブレンドして酒質を均一化したワインをシャルマ方式(密閉式タンク)で二次発酵。
   その後、すぐに瓶詰めし72時間後には出荷。
特徴:緑がかったストローイエロー。洋ナシ、白桃、白い花、ミネラル、若干のトースト香もある。
   味わいは、クリーミで果実味と生き生きとした酸と塩味のミネラルが感じられ、バランスが良い。後味に苦みがあり全体を引き締めている。
料理:アンティパスト、野菜バーニャカウダ、に合わせる。

②ワイン名:テッレ チェヴィコ アルバーナ ディ ロマーニャ セッコ 2017 DOCG  12.5% 
メーカー:グルッポ・チェヴィコ 
産地:エミリア・ロマーニャ州
ブドウ品種:アルバーナ 
醸造:ぶどうを収穫後、ステンレスタンクで低温にて約15日間の発酵。
特徴:淡いレモンイエロー。トロピカルフルーツ、白い花の香り、リンゴの香り。
   味わいは、熟成した果実味と程よい軽快な酸とミネラル。塩味のミネラルと後味に苦みが感じられるフレッシュな白ワイン。
料理:アンティパスト、サラダ、川魚料理に合わせる。

③ワイン名:ロエロ・アルネイス DOCG 2013  13%  
メーカー:マッテオ・コレッジャ
産地:ピエモンテ州
ブドウ品種:アルネイス 100% 平均樹齢は30年
醸造:ぶどうの収穫は、手摘みで、非常に軽いプレスのみで搾られ、すぐさまステンレスタンクで、
   約10日間の発酵後は、ステンレスタンク内でバトナージュしながら6ヶ月の熟成。
特徴:レモンイエロー。グレープフルーツの柑橘系、白桃の香り、白い花の香り。
   味わいは、果実味ときりっとした酸があり、ミネラルを感じ、バランスがよい白ワイン。
料理:アンティパスト、白身肉のロースト、魚貝料理に合わせる。

④ワイン名:タエッラ ヴェルメンティーノ ディ ガッルーラ スーペリオーレ 2012 DOCG  13%  
メーカー:カンティーナ ターニ
産地:サルデーニャ州
ブドウ品種:ヴェルメンティーノ 100%
醸造:1987年、標高350mの痩せた花崗岩土壌に植えられたブドウ畑の小さな区画から手摘みで収穫し発酵、熟成をさせた。
特徴:レモンイエロー色。グレープフルーツの柑橘系、黄桃の香り、蜂蜜、黄色い花の香り。
   味わいは、芳醇な果実味と程よい酸味とのバランスで骨格がしっかりある素晴らしい白ワイン。
料理:カジキマグロの料理、魚貝のスープ、サルデーニャのチーズ(ペコリーノ・サルド、フィオーレ・サルド)に合わせる。

⑤ワイン名:ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート ”ブリック ド ビアンク”DOCG 2016  14%
メーカー:ルカ フェラリス
産地:ピエモンテ州 カスタニョーレ モンフェッラートは、アスティの北東
ブドウ品種:ルケ 100% 樹齢5~15年
醸造:ぶどうは手摘みで収穫、発酵。熟成し瓶詰
特徴:紫がかったルビーレッド。チェリー、甘草とバラ、スミレ、あまやかな香り。
   味わいは、豊かな果実味と酸味とのバランスがよく、シルキーなタンニンでみずみずしくエレガントな赤ワイン。
料理:山のチーズ料理、そのままワインを楽しむ。

⑥ワイン名:テヌータ ロンドラ ヌオーヴァ ヴィーノ ノービレ ディ モンテプルチアーノ DOCG 2014  13%
メーカー:ルフィーノ (テヌータ ロンドラ ヌオーヴァ)
産地:トスカーナ州 
ブドウ品種:サンジョヴェーゼ・グロッソ 80% メルロ10% カベルネ・ソーヴィニヨン10%
醸造:標高270-300mの粘土、石灰岩混じりの畑でぶどうを収穫後、温度コントロールされたステンレスタンクで7日間発酵。さらに10日間醸しとMLF。その後18か月大樽で熟成。
特徴:ルビーレッド。熟したプラム、ブラックチェリー、ヴァニラ、甘草やクローブ、シナモンの香り。
   味わいは、豊かな果実味とビロードのようなタンニン、スパイシーさもありエレガントな赤ワイン。
料理:肉料理、ラグーのパスタ料理。

⑦ワイン名:ブルネッロ ディ モンタルチーノ DOCG 2003  13.5%
メーカー:カナリッキオ(パチェンティ・フランコ)
産地:トスカーナ州 
ブドウ品種:ブルネッロ(サンジョヴェーゼ・グロッソ) 100%
醸造:丘の中腹部標高300mの北東に面した砂を含んだ粘土質の畑からぶどうを収穫後、温度コントロールがないステンレスタンクで発酵するためルモンタージュと室温調整で32~33℃をキープして醸している。熟成は、中型のスラヴォニア産の樽で24か月以上の樽熟成し、その後4か月間の瓶熟。
特徴:濃いルビーレッド。ブラックチェリー、カカオ、ヴァニラ、甘草やシナモンとバラ、スミレ、フローラルな香り。
   味わいは、凝縮した果実味と酸味と細かなタンニンであるが収斂性がある。スパイシーさも加わり力強い赤ワイン。
料理:肉料理、ラグーのパスタ料理、ジビエ、熟成したチーズ。

⑧ワイン名:バローロ・ダグロミス DOCG 2014  14%
メーカー:ガヤ
産地:ピエモンテ州 
ブドウ品種:ブネッビオーロ 100%
醸造:ラモンラのコンテイザ畑とセラルンガのスペルス畑からのぶどうを収穫後、温度管理されたステンレスタンクで2週間発酵、
   バリックに移され12か月、その後12か月大樽で熟成。
特徴:濃いルビーレッド。ブラックチェリー、カカオ、甘草やシナモンとバラ、ヨウド、黒コショウな香り。
   味わいは、若くまだ硬いが、それでもシルキーな舌触りにしっかりとした骨格と力強さがある赤ワイン。
料理:肉料理、熟成したチーズ。

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IVS Japan法人会員でもあるオステリア・ボッカーノ

ボッカーノの皆様 ありがとうございました。野口シェフの素晴らしいお料理は皆様大絶賛でした。

10月31日は、イタリア・ヴェネト州よりBIO(オーガニック)ワイン生産者を迎えてメーカーズ・ディナーを予定しております。

11月のイベントも続々決定しておりますので是非こちらのイベントページをご覧ください。

IVS Japan事務局


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【Dinner Time Tasting】

ディナータイムテイスティング ②  満席御礼!

テーマ『秋に楽しむイタリアワインDOCG』
品種のもつ個性や多様性はイタリアワインの大きな魅力。
元住吉の名店『Osteria Boccano』オーナーシェフ野口さんの
センスが光る、各ワインに合せたお料理をお楽しみ下さい。

【日程】9月27日(木)19:00~21:00

【場所】OSTERIA BOCCANO (元住吉)

           川崎市中原区木月3-17−16 荒井ビルB1

【会費】IVS会員: 8,000円 ビジター(非会員):9,000円